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Ninth

日々観た映画についての記録と備忘録
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ジェシー・ジェームズの暗殺*米07



◆Cast*ブラッド・ピット/ケイシー・アフレック/サム・シェパード/メアリー=ルイーズ・パーカー/ジェレミー・レナー/ポール・シュナイダー/ズーイー・デシャネル/サム・ロックウェル
◆Director*アンドリュー・ドミニク

◆Story
南北戦争にゲリラとして参加し、その後は犯罪集団となったジェシーとその兄フランクが率いるジェームズ一味。彼らが新たに企てた列車強盗計画に、ひとりの若者ロバートが加わった。彼は新聞や本でジェシー一味の活躍を知り、ジェシーに心酔していたのだ。列車強盗を行なった後、一味は分散して身を潜めることに。ロバートはジェシーに側に残るように言われ有頂天になるが……。(goo映画より)



非常にポエトリーな作品だなぁと思いました。
グレーがかった青い空(晴れ切ってない)、寒々しいけど清潔感もある雪、光に反射する舞う埃や乾いた麦の穂…そしてニック・ケイブの音楽がそこに混じると一遍の詩を見てる気分になる。
最初から最期までかさぶたを捲られる様なヒリヒリとした痛みを私は感じた。

見てすぐに感じたのはテレンス・マリックの「ニューワールド」だった。
サム・シェパードが出てるから「天国の日々」も思い出す。
詩的な映像美と音楽、多くを語らない登場人物たち。
むしろ映像に登場人物達の心象風景が写し出されているように思う。

私は見る前まではてっきりケイシー演じるロバートがジェシーに一方的に憧れてるお話だと思ったんだけど、これは全然違った。二人ともお互いを意識し、牽制し合っているのがよくわかる。
多分「本当の」 ジェシーを知っていたのはロバートだけだと思う。
ジェシーには妻子がいて、妻子の前では良き夫、良き父を演じていておそらく躁鬱気味なジェシーは息苦しさを感じていたと思う。おまけに猜疑心も強く兄に去られたジェシーの脆い精神は少しずつ崩壊して行く。
ジェシーとロバートは似てないけど、なんとなく似ている。
映画でもロバートが言っていたけど、弟であることとかエキセントリックで自意識過剰な所とか…
二人が何かしらのシンパシーを感じ、暗殺と言う結末にいたったのだと思う。
それでいて、そこにはロバートの功名心だとかそう言った卑屈な感情も伺われるように映画は作られている。

映画の中で、風景がレンズ越しにぼけたような映像がたびたび出てくるけどこれはロバートの視線のように私は思った。ふわふわと浮遊しているようにぼんやりとしたロバートの世界感。
地に脚のついてない、どうしていいのかわからないハタチの青年の世界。
そのせいなのか、空や風景は狭く閉そく感を感じる。

映画が後半になると、唐突に現実味が増してさらに見ているのが苦しくなる。
傷付きやすそうなロバートの表情もいつの間にか鋭くも諦観の念を浮かべた大人になっている。
でもそれでもやはり少年のような表情を浮かべる時があって、やはりジェシーとロバートは似ているのだな、と思った。

ブラッド・ピットは元々弟系キャラだと私は思うのですが、この映画では昔のブラピみたいだなと思った。
そんな弟系キャラブラピにこれまた弟系キャラのケイシーが絡む訳でなんだか痛々しく見える。

うむむ、この映画、感想をまとめるのが難しいな…
ただでさえ私の文章は支離滅裂なのに、なんだかまとまりのない感想になってしまった…
| 映画*S | 20:17 | comments(0) | - |
ボルベール〈帰郷〉*06スペイン
■Cast:ペネロペ・クルス /カルメン・マウラ/ロラ・ドゥエニャス/
ブランカ・ポルティージョ/ヨアンナ・コボ/チュス・ランプレアベ/アントニオ・デ・ラ・トレ
■Director:ペドロ・アルモドバル

■Story
 失業中の夫と15歳の一人娘パウラを養うため、せわしなく働くライムンダ。明るくたくましい彼女にも、10代の頃、確執のあった母がそのまま父と一緒に火事で亡くなってしまうという苦い過去があった。そんなある日、夫がパウラに関係を迫り、抵抗したパウラに刺し殺されてしまう。ライムンダは愛娘を守りたい一心で、夫の死体の処理に奔走、事件の隠蔽を図る。そのさなか、今度は故郷ラ・マンチャに住む伯母の急死の報せが。ライムンダの姉ソーレが葬儀へ駆けつけたところ、彼女はそこで死んだはずの母イレネの姿を見掛けたという奇妙な噂を耳にするのだったが…。(all cinemaより)

なんで映画館で見なかったんだろう…DVDで見てとても悔やむ。
見終わった後、「ほぉ〜〜っ」と深いため息をついてしまった。
アルモドバルと思えない程、穏やかで優しいエンディング。
柔らかな木綿布に包まれるような感覚を覚える。

何故劇場で見なかったかと言えば、アルモドバルファンの私は初期のアホバカ変態エロ錯乱っぷりが大好きな訳で、段々洗練されてしまった最近の作品も好きだけど(だって「オールアバウトマイマザー」から入った訳だし)なんだか複雑な心境だったのです。
なんか普通になっちゃったなぁ…と落胆したくないと言うか…

で、「ボルベール」な訳だけど、これは更に洗練されて且つアルモドバルのあの個性(ゲイとか変態とか普通に出てくる所)が嫌だと言う人にも平気だと思われる作品。感触的には「私の秘密の花」(最近やっとDVD化されました!)のような品の良さを感じる。
じゃあ普通になったなぁと落胆しかかたと思えばそうでもなくて、「円熟」って言葉が思い当たる。わざわざ奇抜な事をして見てる人間を驚かせなくても(いや、そういう意図はないだろうけど)卓越なセンスとストーリーで惹き付けられる。
もちろん私としては「バチあたり修道院の最期」「欲望の法則」「神経衰弱ギリギリの女たち」あたりのやたらテンション高いまま突っ走ってる路線が好きな訳だけど、まぁそれは年齢的に無理だしそれやったままだとパゾリーニみたいに自滅していっちゃう恐れがあるのでそっち路線は新しい人に求めようと思う。


正直この映画に対してあーだこーだと言う事はない。
あそこのシーンはこんなモチーフで××の暗喩で…なんてそんな難しい凝りに凝った事はせずにストレートに人間の感情…優しさや醜さについて描かれている。
言葉で語る事よりも心にストンとくるストーリーだと思う。
出て来る登場人物はほとんど女性ですが、「オールアバウト〜」よりかは母(女)性賛歌は低いと思うの。確かにここに出てくる女性たちは魅力的で強くて素晴らしい女たちだけど、この魅力は女だから、って魅力よりも人間としてあるべき姿、監督がそうあって欲しいと願う姿だと私は思う。


| 映画*H | 20:02 | comments(0) | - |