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狩人の夜
狩人の夜 (JUGEMレビュー »)
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Ninth

日々観た映画についての記録と備忘録
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情無用のジャンゴ*1966イタリア
◆Cast;トマス・ミリアン/ロベルト・カマルディエル/マリル・トロ/ピエロ・ルッリ/レイモンド・ラブロックだ
◆Director/ジュリオ・クエスティ

◆Story
ジム・ジャームッシュらに影響を与えた異色のマカロニウエスタン。白人とインディアンの間に生まれたジャンゴは、金塊輸送車の襲撃に加わるが、仲間の裏切りに遭い瀕死の重傷を負う。インディアンに救われた彼は、一味を追ってメキシコ国境の町へ赴く。 (amazonより)



とんだ怪作、カルトムービ!
ちなみにこの映画は無修正版と修正版があるのですが、私が見たのは修正版。
無修正版にはインディアンの頭部をカチ割って脳みそを××××、とか脚に黄金の弾を受けたガンマンの脚に強欲な町人どもが手を突っ込んで××××とかグログロしいので見てないです。
まぁそんな感じで異様な程グロいんですよ。
しょっぱなの町人による処刑シーンとかなんでそんなにリキはいってるのって位。
しかも妖しい(笑)黒服のホモ強盗団とか!!(笑)
マカロニウエスタンと言うよりなんでしょうね、これ。
たるいスピードで進みつつ、強欲な人間どものオンパレード。
ここまで人間の醜さを全面に出すのも凄いですね、ピカレスクロマンとかブッこえてる。
ヒロインよりも黒服のホモ強盗団に狙われる美少年の方が綺麗だし、いいんかそれで(笑)

ラストなんてチープながら金に取り憑かれた男が金まみれで死ぬ姿、滑稽で笑えるけど描写的にカッコイイな。
そして虚無的な主人公は町を去るのであった・・・・
そんな欲望渦巻く町の中で美しかったのは、黒服ホモ強盗団に汚された事を恥じて自殺した美少年のみ。主人公が少年の墓を見つめるシーンは叙情的。



| 映画*S | 23:16 | comments(0) | - |
サンセット大通り*1950アメリカ
◆Cast:ウィリアム・ホールデン/グロリア・スワンソン/エリッヒ・フォン・シュトロハイム/ナンシー・オルソン/セシル・B・デミル/バスター・キートン
◆Director:ビリー・ワイルダー
原題:SUNSET BOULEVARD SUNSET BLVD.

◆Story
豪邸で隠匿生活を送るサイレント映画時代の伝説的女優と、彼女が自身のために書いたシナリオの修正をまかされた売れない脚本家。ジゴロ気取りで邸宅での日々を過ごしていた脚本家が、仕事だけでなく私生活すら束縛される事に怒りを感じ始めた時、物語は悲劇を迎える。過去の栄光だけを糧として生きる忘れられたスター、ノーマ・デスモンドや彼女の召使、脚本家と恋に落ちる女性などの人物設定を始めとして、オスカーに輝いた脚本の構成は素晴らしく、ハリウッドの光と影をB・ワイルダーが見事に活写した傑作。ノーマに扮したG・スワンソンのラスト・シーンに向けて次第にテンションの上がって行く鬼気迫る芝居も凄い。(allcinemaより)




古典中の古典。
今さら見ました。
いや、さすが有名だけあって素晴らしかった!
アメリカが退廃を描くと、こーゆー風に乾いたハードボイルドになるのね、と思った。

「ハリウッド・バビロン」愛読者にはたまらんネタ。
いかがわしい爛れた夢のセルロイドファクトリー。
デビッド・リンチの「マルホランド・ドライブ」は絶対オマージュ。
両作を見てどっぷり素敵な悪夢に漬かりたい。

モノクロ映画なんだけど、モノクロがよく活かされてる。
カラーだったら全然雰囲気変わっちゃうと思う。
でもグロリア・スワンソン演じる大女優のゴージャスな衣装や屋敷(内装や小物が!!!!こーゆークラシカルなの大好き
!)をカラーでも見てみたいとも思う。
クラッシック映画大好きだから(の割にはあんま見てないけど。女優のいかがわしい美しさ、衣装の金のかけ具合とか)好きなのでうっとりドリーミング。


キャスト見てて驚いたのが、エリッヒ・フォン・シュトロハイムが無気味な運転手を演じてる!
「ハリウッド・バビロン」では『偏執狂の変態監督』で度胆を抜かされた男!(乱交シーンで本当にエキストラ100人に乱交させたとかビックリ伝説に切れ目がない)
この時代に生きてたんだなぁと驚き(しかも俳優として出てきてるし、一体どんな人生だったのかと興味津々)
バスター・キートンも出てて、なんかこの時代(サイレント)の人って前時代のイメージがあって生きてた(この映画の撮影時には)ってことに驚かされる。


ストーリー的には一言で言えば「サイレント時代の大女優の悲劇」ってことでシンプルすぎる内容なのに、シンプルな内容だからこそ監督や脚本家の腕の見せ所だと思う。
若い脚本家(ウィリアム・ホールデン。「ピクニック」といい、こーゆーワイルドかつ繊細な「男らしい」役が18番っぽいなぁ)に入れ揚げてメソメソシクシクしてしまう大女優がいじましいと言うか、可愛気があると言うかうっとおしいと言うか・・・・(私は可愛く見えてしまった;)
あんな姿見ちゃうとたとえ50の女でも男心が揺れてしまうものなのかなぁ・・・・



見てて、この時代でも「エステ」ってあったのだなぁと妙な感心をしてしまった(しかも本格的。そして数々のエステシーンが「フランケンシュタイン」とか何故かホラー映画の怪物誕生シーンとかぶってしまう)

画像は若い頃のグロリア・スワンソン
まさに「女王」!衣装といい美しすぎる!!!!
| 映画*S | 22:57 | comments(0) | - |
クワイエットルームにようこそ*07日本

◆Cast:内田有紀/宮藤官九郎/蒼井優/りょう/妻夫木聡/大竹しのぶ/平岩紙/馬渕英俚可/高橋真唯
◆原作、監督:松尾スズキ


◆Story
監督・俳優・作家・演出家としてマルチな才能を発揮し続ける松尾スズキ。そんな松尾スズキが自身の同名小説を映画化したのが「クワイエットルームにようこそ」。主演に内田有紀を迎え、宮藤官九郎、蒼井優、りょう、妻夫木聡、大竹しのぶら豪華個性派キャストが勢ぞろい。ある日突然、女子だけの閉鎖病棟に入ることになったフリーライター明日香が、14日間の入院生活を通して自分自身を見つめ直す姿を、笑いあり涙ありの松尾節たっぷりに描く。




かなりのめり込んで見てしまった(登場人物の誰か、って訳じゃない)
あぁ、生きるってこういう事かぁ、という諦観の念を私は感じた。
う〜ん、感想書くの難しいな。

私はこの映画を見てかなり泣いてしまったんだけど、これは自分の状態が余り良くない状態だという事を告げられたような気がする。(自分でも分かってるけど)
つまりこの映画見てエグエグと涙が出れば出るほどその人の状態は余り良くないと言う、嫌なリトマス紙みたいなモンだと思う。
じゃあ健康的な人がみたらつまらないのかといえばそういう訳でもない(と思う)
前半は大人計画らしい笑いのシーンが多々ある(明日香と夫(クドカン)とのやりとりとかバカすぎる)
松尾スズキという人にしては(いや、詳しく知ってるわけじゃないんだけど)直球でオーソドックスな作り方で意外に思った。
つまり生きるて事に関して意外と真面目に作られてるって事です。
まぁ精神病棟や患者をネタにしたブラックな笑い、が不謹慎だとかそういうのが苦手な人は拒否感があるかもしれない。
私は少し焦ったね(笑)笑っていいのかと

主人公明日香が退院する時、入院してる患者たちから貰った色紙をゴミ箱に捨てる。
つまり「社会」で生きていくとはそういう事なのだな、と思う。
これは明日香だけじゃなくて、他の患者たちも同じ事をすると思う。
でなければまた病棟に逆戻りになってしまうから。

ラストシーンがとてもいいと思う。
再生とかメディアでは書いてあったけど、私には諦観だと思った。
前向きな諦観。
明日香の心の問題が解決した訳じゃないけど、(ある程度は整理されたと思うが)またいつ何時彼女は錯乱してしまうかもしれない。
そう少しの不安を感じさせつつ、着物のおばさんが自転車で走る抜けるシーンの面白さが安心させる。



キャスト、すっごい豪華!
塚本晋也監督とか庵野監督(エヴァンゲリオンの)は「どっかで見た事あるなぁ???誰だろ」と思ってたら。
しまほまほ、しりあがり寿、俵万智なんて出す必要があるのかよくわからない(笑)
主演の内田有紀はゲロまみれだろうとダサイスウェット着てても可愛かったな。
大竹しのぶは恐すぎるんですけど。。。。
和製ジュリエット・ビノシュってイメージがあったから余計に(ジュリエット・ビノシュファンは怒るだろうけど)
まさに怪演って言葉がぴったり。
蒼井優、平岩紙は可愛かった。
クドカンは演じても巧いなぁと思う。
妻夫木聡はこの人は大人計画系のだと凄いイキイキしてると思う。
バカ役演じるのが楽しくて仕方ない感じ。
りょうは適役。この人、顔のせいか余りハマる役が少ないと思うの。
結構昔から好きなんだけどな。

そんな感じで役者もナイスでした。

| 映画*K | 20:59 | comments(0) | - |
たとえ世界が終わっても&舞台挨拶*日本07



◆Cast:芦名星/大森南朋/安田顕/平泉成/白川和子
◆Director:野口照夫 

◆Story
医者に余命数年と告げられ、ヤケになった真奈美はインターネットの自殺サイトで集団自殺を知り参加することに。だが、集まったメンバーは好き勝手なことばかりして一向に自殺する気配がない。それどころか、やがてそれぞれ自分の生活に戻っていった。そんな中、真奈美の前に、自殺サイトの管理人が現れる。そして「あなたに助けてもらいたい人がいる、その人を助けてくれたら苦しまずに死ねる薬をあげる」と囁き、去っていく…。
(goo映画より)



結構以前になるのですが、9月に舞台挨拶があったので見にきました。
舞台挨拶には野口監督、主演の芦名星さん、大森直朋さん。
大森さんが出てきた時は、ガン見しそうになるのが恥かしくて隣の芦名さんばかりじっと見てしまった…
ああ、自分なにやってるの。
私の人生、後悔ばかりの人生ですわ

大森さんは黒ブチ眼鏡に黒のロックグラフティなTシャツ、赤と黒のチェックの長袖ブラウス(ピンクかもしれない。。。。)を羽織り、ブラックジーンズな出で立ち。
意外と背が高くて体格が良い、と言っても太ってるとかじゃなくて外人と並んでもひけをとらないような感じ。
お父さん譲りですね。

トークは15分くらいあったのかな。
ぐだぐだしつつも頑張って皆をリードしてる姿が微笑ましいです。
「ゲルマニウムの夜」「ハゲタカ」「蟲師」の舞台挨拶やインタビューでは無口だったからちょっと意外でした。
本作で演じる天真爛漫、妙に浮き世離れした妙田役っぽくて笑ってしまった。

主演の芦名さんも映画通りの人でした。
凛として静謐、それでいて謙虚で可愛らしい方でした。
今秋のTBSの連ドラのヒロインやイタリア、カナダ映画のヒロイン(役所公司やマイケル・ピット、キーラ・ナイトレイ)を演じるらしく、まさに「これから」を感じさせる人。

監督はとても穏やかで優しそう。
スタッフもやりやすそうな人。
作風と人柄がマッチしてます。

映画は「時をめぐる3部作」の1作目だと思うと面白いと感じました。
ちょっと金曜深夜から10チャンでやってるドラマシリーズ(スカイハイとかやってたあの枠)っぽい展開&演出だけど。

自殺を軽く扱っているな、と思ったけど、ラストシーンを見ると死にたい人が生きていて、死にそうだけど必死に生きてる人が死ぬのってなんだろうと考えさせられた。
命を粗末にするな(だから自殺はいけない)と言う考えは私はもっていないしそれも無責任な話だと思うけど、死と隣合わせでそれでも生きようともがく人の隣で死ぬのって傲慢だなと感じる。
私が面白いと感じたのは、「時をめぐる3部作」と言う輪廻転生な部分(そのキーパーソンが大森さん演じる妙田)

多分私がこの映画で違和感感じたのは、「自殺」という現代的なテーマと「時をめぐる3部作」と言う輪廻転生な部分が巧く噛み合ってないからだと思う。なんか惜しいなぁと思っちゃう(自分偉そうだなぁ・・・・)



それと私が思うに、ネタバレかもしれませんが大森さん演じる妙田は人間じゃないと思う!
人間だったら辻褄合わない。
最初から妙なテンションで登場するし。
精霊、妖精、天使、死神・・・・そのあたりのどれかだとそう思いながら見てた。


2作目、是非撮って欲しいなぁ。
その時こそ、謎すぎる妙田の正体教えて欲しい。
| 映画*T | 20:47 | comments(0) | - |
死ぬまでにしたい10のこと*カナダスペイン06
◆Cast*サラ・ポーリー/スコット・スピードマン/デボラ・ハリー/マーク・ラファロ/レオノール・ワトリング/アマンダ・プラマー/ジュリアン・リッチングス/マリア・デ・メディロス/アルフレッド・モリナ
◆監督/脚本イザベル・コヘット
◆製作ペドロ・アルモドバル

◆Story
23歳のアンは、母親の家の裏庭にあるトレーラーハウスで失業中の夫と幼い2人の娘と暮らし、時間に追われる忙しい毎日を送っていた。だがある日、彼女は突然腹痛に襲われて病院に運ばれる。そして検査の結果、医師から余命2ヵ月の宣告を受ける。若さのせいでガンの進行が早く、すでに全身に転移してしまっていた。アンはこのことを誰にも打ち明けないと決意し、ノートに死ぬまでにしたいことを書き出していった。それはちょうど10項目になった。そしてその日から、彼女はその秘密のリストを一つずつ実行していくのだった…。



「あなたにならいえる秘密のこと」と同監督&主役の映画。
17才で初めてキスした男性と結婚して2人の子供を持つ20代前半の若い女性が余命いくばくもないと告知されるお話。
オゾンの「ぼくを葬る(おくる)(2005)」に主人公の状況が似ている。
かたや男性/ゲイ、本作は女性/2児の子持ちだが、余命が無い事を誰にも言わないないのは若さ故なのかな、もう少し歳をとってたら言うんじゃないだろうか。
自分だったらどういう選択をするのかな、と思いながら本作を見ながら見た訳だけど、癌で縁者を無くしてる自分としてはやっぱり秘密にされて死なれるのは辛すぎると思う。後に残された人間は想像以上に罪悪感と喪失感に苦しまされるのだから。


でも主人公の気持ちも分かる。
誰も傷つけたくない、幸せであって欲しいと願う主人公の気持ちは痛いほど理解できる。ただこのへんは癌の人がこんなに物わかりいいんだろうかと静かでいられるのPかなとリアルさを求めればありえない気もする。(人によって違うだろうけど、大半の人は荒れる)
そのへん「はぼくを葬る(おくる)(2005)」の主人公の自暴自棄っぷりに共感です。ただ、「死ぬまでにしたい10のこと」はそういう事をリアルに描きたい訳じゃないと思う。死と対比するように「生きる事」の大切さとか時間を大切にする事なども実感させられる。
そういうのは主人公の周囲の人物から感じられる。
同じ清掃の仕事をしているダイエット中毒の女性(Aプラマー)、何かを恨んで生きてるような主人公の母親(ブロンディーのデボラ・ハリー!!!!)とってももったいない生き方をしている。
静謐で哲学的なヒロインの目を通してどう生きているのか問われているような気になる。




ラファロ!!!(笑)
すっごい可哀想な役なんだけど、サラ・ポーリーだから恨めない(笑)
これが立場逆(ラファロの役が女)だったらビミョウな感じだけどそうならないのは私が女だから?(笑)
なんだかんだ言って最後は元気になってる訳だし。
それにしてもイザベル・コヘットはラファロといいティム・ロビンスといい素敵な男子ばかり集めてくるな(笑)
包容力、ぬくもりを感じさせつつ少年みたいに可愛い男子・・・・
サラ・ポーリーとの身長差もまたいいんだよな。
あ、旦那役はいい人そうだけどあまり魅力は感じなかったな。


キャスト、微妙にまたも豪華。
デボラ・ハリー、最近こんな役が多くないか。(ノーマン・リーダス主演の「ハード・デイズ」)
マリア・デ・メディロス久しぶりに見たけど、こんなラテンラテンしてたんだ。。。




| 映画*S | 20:32 | comments(0) | - |
しあわせな孤独*デンマーク02
◆Cast:ソニア・リクター/マッツ・ミケルセン/ニコライ・リー・カース/パプリカ・スティーン/スティーネ・ビェルレガード
◆Director:スザンネ・ピエール


◆Story
女性コックのセシリと博士号取得を目指す大学生ヨアヒムのカップルは、結婚を間近に控えていた。だがある日、セシリの目の前でヨアヒムが交通事故に見舞われる。そして、彼は病院で一命を取り留めるも、全身不随になってしまう。ヨアヒムを轢いたのは、この病院の医師ニルスの妻マリーだった。彼女は助手席に座っていた娘スティーネと口論中、前方不注意で事故に至った。事故以来、絶望感から心を閉ざし、セシリまで受け入れなくなるヨアヒム。傷つき打ちひしがれるセシリ。そんな彼女の支えになろうとニルス(yahoo映画より)




「アフターウェディング」が公開中のスザンネ・ピエール監督作品。
事故にあった男性と恋人、その加害者の女性と夫である医師の男性の4人が予想しなかった運命に合うお話。

被害者の恋人と加害者の夫はいわゆる「不倫」という陳腐な関係に陥り、それが不幸を拡大させるけれど、その描き方が全然陳腐でなくリアル。
女性二人にかんしては私は共感しづらい部分があって一番共感しやすかったのは
医師である男性だったけれど、4人のメイン人物の心の描き方が丁寧で引き込まれる。誰が悪い訳でも無い日常のアクション・・・
原題は「OPEN HEARTS」。
成る程な、と思う。己に正直になった結果がいいのか悪いのかそれは本人以外はわからないが、半身不随になった被害者と中年の看護士がラストの方でかすかに心が通わせた事が印象的。

あたたかみのある映像と音楽が素敵。

マッツ・ミケルセン。。。。「009カジノロワイヤル」で目から血の涙流してる場合じゃ無いぞ!(笑)
ジェリー・ブラッカイマーの「キング・アーサー」に出てたりおもしろ過ぎる(笑)
本作では若いおなごに鼻の下のばしたり泣きべそかいてすがったり、奥さんに殴られたり(まぁそりゃ殴られるだろう)と男優冥利につきる(?)いい仕事してます(笑)



| 映画*S | 20:19 | comments(0) | - |
SWEET SIXTEEN*イギリス=ドイツ=スペイン02
◆Cast:マーティン・コムストン/ミッシェル・クルター/アンマリー・フルトン/ウィリアム・ルアン
◆Director:ケン・ローチ

◆Story
15歳の少年リアムは、親友ピンボールと学校にも行かず好き勝手な毎日を送っていた。そんなリアムには夢があった。それは一つ屋根の下で家族揃って幸せに暮らすこと。しかし、現在母ジーンはヤクの売人である恋人スタンのせいで服役中で、出所はリアムの16歳の誕生日前日。シングルマザーの姉シャンテルは母を嫌い、離れて生活していた。そんなある日、湖畔で理想的なコテージを目にしたリアムは、自分の夢を実現させようとその家の購入を決意する。カネのないリアムは、仕方なくピンボールとともにスタンからヤクを盗んで、それを売り捌くのだったが…。(yahoo映画より)




最悪な16歳の誕生日。
母親は売人の愛人で、刑務所にいる。
学校にろくに行かない主人公リアムはたばこを売って小銭稼ぎをしている。
相棒は父親はジャンキーのピンボール。
リアムの夢は出所した母親と、シングルマザーの姉と家族で住める家を買う事。
姉は母親はろくでなしだとあきらめてるが、リアムは母親を信じて資金を得るため
クスリをさばきはじめる。


劣悪な環境に生きる子供達だけど、強くたくましくて、だけどやっぱり子供だから大人ぶってみてももろく崩れてしまう。
最後のリアムが言う「もうバッテリー切れだよ」が痛々しい。
劣悪な環境から抜け出せるのかどうかは映画では描かれない。
間違った道を歩んでしまうかもしれないけれど、監督の子供たちに向ける視線はあたたかい。

子供らしい純粋さを持ってるリアムだけど、一方で成り上がりになる為にたくさんの人にクスリを売りさばく。赤ちゃんのいる母親にすら。
そして親友のピンボールを結果として切り捨てる事となる(もちろんリアムは望んでいた訳で無いけど。。。。)
弱者が弱者を切り捨てて大きくなっていく・・・
社会の縮図だけど子供がそれをやっている姿を見るのは辛い



この母親が・・・・・
私には理解できないよ〜〜〜〜〜
イイトシこいて気持ち悪い。。。。
男なしじゃいられない女。
でもこーゆー人実際いるんだろうなぁと思う。
なんかしっかりしろよ!と言いたいけど祖父がアレなんだから環境って恐ろしいなと思う。普通って言葉を使うのも嫌だけど、常識がないのが普通の環境なんだろうなぁ。
だからリアムもクスリを誰彼かまわず売りさばいちゃうわけだし。

キャストは演技のプロじゃないらしいけど、とてもリアルで登場人物まんま。
子供でも大人にもなりきれないリアムの傷だらけの背中がよく映る。
演技じゃ出せないリアムの「雰囲気」と「存在感」がとても伝わる。

ピンボールはどうしたのか気になる。
この子はある意味リアムの母親みたいに弱々しいけど、幼すぎる感情が印象的


| 映画*英数字 | 20:11 | comments(0) | - |
イン・ハー・シューズ*05アメリカ
◆Cast:キャメロン・ディアス/トニー・コレット/シャーリー・マクレーン/マーク・フォイアスタイン/ブルック・スミス
◆Director:カーティス・ハンソン

◆Story
周りが羨むスタイルと美貌を持ちながら、難読症というハンディキャップがコンプレックスとなっているマギー。一方姉のローズは弁護士として成功しているものの、自分の容姿に自信が持てずにいた。定職にも就かず、ローズの家に居候していたマギーは、ある時、ローズの留守中に訪ねてきた彼女の恋人にちょっかいを出してしまい、怒ったローズに家を追い出されてしまう。どこにも行く当てのないマギーは、仕方なく亡くなった母方の祖母エラのもとを訪ね、彼女が世話役をする老人たちの施設で働かせてもらうのだが…。(allcinemaより)



自分に兄弟はいないんですが、この二人の姉妹関係はとても理解できてそれでいて羨ましい。
鬱陶しくなったり、とんでもないことしでかして(兄弟親子だからと言って似てる訳じゃないし)怒り心頭!になったりもすると思う。でもいないとなんだか・・・・
血縁故の謎、オアシスの仲が悪いと言われつつ(殺し合いみたいな喧嘩してるしな)意外と仲良しなギャラガーブラザーズを見ても分かる事(笑)
女性映画的に売られてますけど(そもそも3人の女優がメインだし)男性が見ても分かるんじゃ無いかなぁ。そういう人間の根本とてしのモノが描かれていると思う。

どうやら主人公たちはユダヤファミリーみたいで、その辺りがなんだか面白かったですね。





| 映画*A | 19:59 | comments(0) | - |
ラスト・キャッスル*01アメリカ
◆Cast:ロバート・レッドフォード/ジェームズ・ガンドルフィーニ/マーク・ラファロ/デルロイ・リンド/ロッド・ルーリー/ジェリー・ゴールドスミス
◆Director:ロッド・ルーリー


◆Story
ユ−ジーン・アーウィンは米国陸軍の伝説的な将軍だった。
生涯戦士、ベトナム戦争で部下を救うために苛酷な捕虜生活を耐え切り、湾岸戦争では卓抜した指揮能力で戦いを勝利に導いた英雄──常に戦地で兵士とともにあり、誠実にして聡明。陸軍兵士の鑑であり、範だった男。その彼が部下を死なせた科を甘んじて受けて、中将の位を剥奪された上で10年間の軍刑務所収監を余儀なくされた……。
 静かな孫のいる家庭を頭に描きながら、囚人生活を送ろうとするアーウィンだったが、リーダーとしての資質、戦士としての誇りが非人間的な環境のなかでむくむくと頭を持ち上げてくる。男は尊厳を守るために戦わなくてはならない。彼は囚人を動物同様に扱い苛酷な管理体制を強いる刑務所長ウィンター大佐に対して、敢然と戦いを挑んでいく。(シネマトピックオンラインより)



なんだろう、こーゆー話ってちょっとビミョウだな、と思う。
虐げられていた囚人たちが人間という尊厳をかけて刑務所長に立ち向かう訳だけど・・・
なんかそこに「軍人専門刑務所」ってのが加わってるから微妙なんだよね。
最後の方なんて軽い戦争ごっこ状態になってて、それがまた囚人たちのプライドを復帰させてくれるきっかけになるんだけど、なんか国旗なんてあげちゃって微妙だなぁなんて冷めた目で見てしまう。
リーダーとしての資質の差を見せつけられて刑務所長がアーウィンに対抗心燃やしちゃう所とかそのへんはやはり、レッドフォードとジェームズ・ガンドルフィーニというベテラン役者の演技で結構面白かった。

このアーウィンって役はレッドフォードだから演じられた訳で、まさに『カリスマ』
まぁいつでもどこでも世界はカリスマを求めてるんだなぁと思う。
レドフォードじゃなかったら本当にバカらしい映画になっちゃう。
レドフォードと言えば似た設定で「ブルベイカー」って映画がありましたけど、その辺かぶちゃってどうなんだろ。


何でこんな目に見えて私の趣味に合わないの見たのかと言えば、それはラファロが出てるからですよ(笑)
しかも6年前だからまだまだ若い!っつーか青すぎる!
「ゾディアック」じゃソフトで知的な大人の男の彼もこの映画の中じゃ、スネてて斜に構えたまるで今時な若者役。
あの小さい唇をとんがらかせた姿が意外と似合ってる。
「ユーキャンカウントオンミー」でも大人になれない要領の悪い男子役だったけど、6年の間にすっかり大人になったのね(お前誰だ)

まぁこの映画は、そんなスネて小悪党なラファロにレッドフォードおじいちゃんが「男とは!人間とは!!軍人とは!!!!」みたいな教訓を伝達する映画でもあるのです!(軍人風に)
非常にオーソドックスですな。
一応ラファロとレッドフォードは疑似親子みたいな関係になるんだけど、どうみても疑似孫・・・・レッドフォードおじいちゃんの顔は皺くちゃ(でも妙に若作り)なんだけど、体が凄い筋肉マンでちょっと気持ち悪かったな。。。。



| 映画*R | 19:25 | comments(0) | - |
ヒストリー・オブ・バイオレンス*05アメリカ+カナダ
◆Cast:ヴィゴ・モーテンセン/エド・ハリス/ウィリアム・ハート/マリア・ベロ
◆Director:デイヴィッド・クローネンバーグ

◆Story
アメリカの田舎町でダイナーを経営するトム(ヴィゴ・モーテンセン)は、自分の店に押し入った強盗を倒し、人々の命を救う。その勇敢な行動がマスメディアに取り上げられたことで、トムの見覚えのない人物カール(エド・ハリス)が店にやってきてトムを脅しはじめる。(Yahooムービーより)




暴力が「悪」だとか「善」だとかそういった簡単に割り切れる物じゃないことをよく描いてると思う。
しかしウィルスのように、一度入るとじわじわと浸透していく。
ラストシーンの口を開きかけた主人公は何を言いかけようとしたのかな。
暴力の鎖を断ち切っても、一度見てしまった本性はなかった事にはできない。あの後、あの家族がどうなったのか考えさせられる。

妙に箱庭的な背景画、作りこまれた舞台装置(トムのダイナーおよび住んでるいかにも平和そうな地方の街並とか)などが「日常的な非日常」な雰囲気を作ってる。

どうでもいいけど、最初のベッドシーンは笑ってしまった。
二人が知り合ってない頃を連想させて、奥さんがチアガールのコスプレをしてるんだと言うのは分かる。
分かるけど・・・・アレ、マリア・ベロみたいな美女がやるから許されるけど、普通の人がやったらイタそうだな・・・・ってか自分が旦那だったらドン引きかもしれない。

さすがクローネンバーグ監督、殺人シーンは容赦がない。
銃で頭を打ち抜かれて潰れた頭部の描写は、、、、あれは実際銃で打たれるとああなるって事だよね。映画でカッコ良く描かれる殺人シーンがいかに美化してるかわかる。
| 映画*H | 18:21 | comments(0) | - |