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Ninth

日々観た映画についての記録と備忘録
クロコダイル/Crocodile(Bwaya) フィリピン 2014【第15回東京フィルメックス(2014年)】
クロコダイル Crocodile(Bwaya )フィリピン / 2014 / 88分 
出演
アンジェリ・バヤニ
監督:フランシス・セイビヤー・パション(Francis Xavier PASION) 
第15回東京フィルメックス(2014年)



クロコダイル、直訳するとそのままワニである。
映画冒頭、タイトル通りフィリピン南アグサン湿地帯に伝わるワニに関する民間伝承が唄われる。
雄ワニとその番いのメスワニの愛情深い話である。
それから映像はある一家へと移る。
その湿地帯に住む、貧しくも家族の愛情が強い一家である。
12回目の誕生日を迎えたロウィナを祝う家族。
その一方で母親はロウィナの学校を卒業するお金を払えず困っていた。
ところが舟で下校中に、ロウィナはワニに襲われてしまう。
遺体はみつからない。嘆き悲しむ母と呆然とする父親、そして村人たち。
実話らしく、演技者のドラマの合間に実際のモデルになった母が何度か映画に映る。




どこか謎めいた雰囲気を漂わせて撮影されたマノボ族が住む南アグサン湿地帯の風景が美しい。
ここの人々は湿地帯の為に、水上生活者のような水(沼?)の上に家が建てられ、
移動は小さなカヌーで行う。
だからロウィナの登下校は友人とカヌーで移動していた。

オープニング映像は湿地帯全景を引きで撮影し、虹がかかったさまはこの地が楽園のようにも見える。
しかし勿論こう見えるのは私が部外者だからであり、実際住んでいる人々は貧しく、
住むには大変そうな地域である。
ここの人々は湿地帯に住むワニと共生をしている。
ワニを排除する訳ではなく、神聖な物として扱っている。
だから映画冒頭で流れるワニ夫婦の伝承は哀しくも愛情深くまるで人間のようである。
一方でワニとは強欲な政治家を現していると監督はQ&Aで答えていた。
しかし神聖な生き物であるワニにこの家族は娘を奪われてしまった。
若い生命が奪われる瞬間、娘は子どもが両親への尽きせぬ愛情を讃える歌を唄っていた。
何度か出てくる唄や嘆き哀しむ母親の演技を観ていると、当たり前だが何処の国でも同じようにフィリピンも家族の情が殊更深いのだなと実感させられた。
それは例えワニでも変わらない。



Q&Aでは監督、製作(先生役で俳優として出演もしている)、母役のアンジェリ・バヤニが登壇した。
監督も製作者も若く、とてもオシャレで現代的な若者だった。
このフィリピンの中でも特に古い地域の民間伝承を記録しておきたかったのではないかと感じた。
Q&Aによると、村人たちは当初なかなか撮影クルーを信頼してくれず、撮影に苦心したらしい。
それが冒頭のワニの唄は村の老人たちが唄った物をそのまま使用したのだから、そのあと信頼を得たのだろう。

フィリピンも都市部マニラでは『SHIFT〜恋よりも強いミカタ〜』のようなSNSを使いこなし、
コールセンターでバイリンガルな仕事をして職場でゲイだとカミングアウトできるような環境がある。
一方でこの映画『クロコダイル』のようないまだ秘境のような土地もある。
監督や製作者たちはそんな都市部に住むようなファッショナブルで洗練された雰囲気があった。
だからこそ、民間伝承や未だフィリピンの伝統が色濃く残るこの南アグサン湿地帯で生活する
マノボ族を撮っておきたいと思ったのではないかと感じた。




※このシーンは映画本編には無かった気が…

学校の壁にはイエスキリスト様の絵が飾られている。(フィリピンはカソリックが多いらしい)
しかし一方で土着的な霊媒師も登場する。
Q&Aで監督が今作を撮るきっかけが霊媒師に「湿地帯が出てくる映画」と言われ、
この作品を撮影したと話した。
今時の若者と見える人でも、霊媒師に見て貰うのかと少し驚きがあったけれど、
フィリピンではそういう二重構造があるのかと思うと、都市部でも古き地方でもベースは
同じなのだなと感じた。


 
| 映画*K | 22:21 | comments(0) | - |
彼とわたしの漂流日記/김씨 표류기 Castaway On The Moon 2009韓国

彼とわたしの漂流日記/김씨 표류기 Castaway On The Moon 2009韓国
チョン・ジェヨン 
チョン・リョウォン
パク・ヨンソ 
監督・脚本:イ・ヘジュン

 
『殺人の告白』でチェ班長を演じたチョン・ジェヨンさんのハートウォーミングなラブストーリー。
と言ってもヒロインと主人公が出会うのはなんとラスト5分程度と言う、ラブストーリーのセオリーを破る様な内容なんだけど、
でもそこがいいんですよね。一人の人間としてどう現実と立ち向かうのか、そこが大切なんだなと思わされる。
ラブストーリーと最初に書いちゃいましたけど、そもそも恋愛とカテゴライズしてしまうのはちょっと違うかもしれない。
生き辛い現実社会の中で、半分死にかけてしまった人たちの歓びを繊細に掬い取った作品だと思います。
もの凄く盛り上がるとかそう言う内容ではありませんが、観ていていい気分になる映画ではあります。

映像は光を取り入れたり、サルビアの赤さが綺麗なんですけど、なにせ孤島の男と引き蘢りの女の話なので、爪が伸び切って黒くなってるとか、すり切れて一度も洗ってなさそうなコンバースとかちゃんと汚い部分も表現しててそういう気が使われてる所が映画全体のトーンと合ってます 。
そういう細かいディティールの積み重ねやきちっと計算された小道具が、観てる側の記憶や情感を喚起させると思います。

チェ班長ことジェヨンさんは「トンマッコルヘようこそ」に引き続きまたも野原で脱糞シーンがあってビックリした。
しかもまたもお尻出してるし。
映画後半はほぼパンツ一丁で気持ち良さそうに演じてます。
最近俳優たちのシックスパックに割れて鍛えられた身体ばかり見てたので、ゆるっとした自然な脂の乗った身体がなんだか作品同様ほっこりさせます。


自分の身体ペロペロ舐めて「俺、美味しい!」とか叫んでるし。
畑仕事でかいた汗を拾って来た目薬ケースにいれて、料理に塩がわりに入れたりと、傍目から見たら狂人(笑)
写真や映画によってはカッコいい人だと思うんですが、そんなの関係なく何でもやりますね。
あ、ジャージャー麺が『殺人の告白』同様にスゴく印象的に使われてて、ジャージャー麺って韓国特有の料理なんだ、と実感します。
辛く無ければ食べてみたいですね (ジャージャー麺は甘しょっぱいらしいです)


ヒロインの女性、引き蘢り役だからボサボサ頭で生白い顔面だけど、きっと綺麗な子なんだろうなーと想像できる人でした。
演技とかも自然な感じで、笑った顔がぎこちなくちょっと不気味な感じとか良かったです。

ほぼこの二人だけが出ずっぱりなんですが、ジャージャー麺を配達する青年が二人の間で右往左往させられて笑えます。
「あんたたち、切ないな…」って台詞が可笑しくもほろ苦い。
 
| 映画*K | 21:29 | comments(0) | - |
きっと、うまくいく/3 Idiots 2009インド

きっと、うまくいく/3 Idiots 2009インド
アーミル・カーン
カリーナ・カプール
アルン・バリ
ムクンド・バット
チェイタリ・ボズ
監督: ラージクマール・ヒラニ

内容は勿論、キャッチーな歌と斬新な踊り(男子学生集団でシャワールームで踊ってたり)楽しかった〜!
ちょっと主人公はやりすぎーって所とか、学長が色々やられてて笑っちゃうけど可哀想に…(笑)
笑いあり、家族愛や友情に泣かされ、初々しい恋とか盛りだくさん。
(でもちょっと盛りだくさんすぎて、その割にはトンチキでもなんでもなく整理されすぎてて後々印象に残らなかったり、
わたしは。)


カリーナ・カプールは医者の卵役なので?メガネ女子。
アクが強くて濃ぃコメディエンヌ演技が可愛い。
主役のアーミル・カーンはイライジャ・ウッド(脱ぐと意外とマッチョ)に似てるな〜と。
と言うか大学生役なのにすでに40代なんですよね・・・(笑)

みなさん、撫で肩なんだけど脱ぐと意外と胸板がしっかりあるんですよね…
設定的にはガリ勉理系大学生なのに。

この曲、耳から離れない。
Shaan, Sonu Nigam, Swanand Kirkire - Aal Izz Well 
http://youtu.be/S-LltgOtFSg

ボリウッド映画はランタイムが長いせいか色んな要素テンコ盛りなんだけど、
サントラだけ聴いてると「こういう映画だったのね」と改めて内容を理解します。
ボリウッド映画にとって音楽、重要なんでしょうね。

そう言えば「きっと、うまくいく」の学長役のおじさんは「闇の帝王DON ベルリン強奪作戦 」の
あの人だったと知ってビックリ。別人みたい。
ボリウッド俳優は体型から人相まで変えて芸達者な人が多いなぁ。

ボリウッド映画は『恋する輪廻〜オーム・シャンティ・オーム〜』が初めてだから
今までがどうなのかはわからないけど、劇中に入る歌と踊りは彼らの恋情の高まりやら
関係が深まる部分の表現だったり、それが悲しいとか嬉しいとかの心情表現なのであまり違和感ないです。
自然に歌と踊りに繋がってるし、心象表現として好きだな。


 
| 映画*K | 22:26 | comments(0) | - |
クロワッサンで朝食を/UNE ESTONIENNE A PARIS フランス= エストニア=ベルギー2011

クロワッサンで朝食を/UNE ESTONIENNE A PARIS フランス= エストニア=ベルギー2011
ライネ・マギ
ジャンヌ・モロー
パトリック・ピノー
監督・脚本:イルマル・ラーグ




原題は「パリのエストニア人」。
邦題とはかなり違いますが、ヒロインとヒロインが介護をする事になった女主人がエストニア人だと言う事から由来しております。
なのでカメラもどこか余所者から観たパリと言う風情。
灰色の空の下に見えるエッフェル塔、寒そうです。
ヒロインが何度か夜のパリを歩くシーンも寒そう。
雪深いエストニアも寒そうだけど、それとはまた違った都会の寒さを感じさせる違いが見えてきます。



映画が終わった後、観て良かったなぁとじんわり。
所謂「泣く」映画では無いと思うんですが、私は見てる間中、なんだかウルウルしながら見てたのは、エストニアの田舎からパリへ来たどこか頼りない風情のヒロインに同化してしてしまったから・・・なのかな。
しかしこの映画が一番素敵なのは、ヒロインは50代でありながら少女の様な初々しさを抱き続け、そしてそんなヒロインを当初は邪険に扱う老女も少女めいた感性のまま年老いてしまい、そんな二人の関係性が少女みたいだなぁと感じた部分ですかね。
ふたりの心が次第に打ち解け、微笑み合ったり一緒に外出したり、対立する部分でもなんだか少女の姿に私には見えた。
少女のまま年老いる事は「男性は少年の心のまま」と言うといい意味で捉えられるけど、女性の場合、醜悪と考えられがちな気がするのですが、この映画は二人の女の少女性に関して初々しく前向きな物を感じます。


学生時代、パリに憧れフランス語を勉強していたけれど結婚して子どもを産み、離婚。そして痴ほう性の母親の介護をしていたヒロイン。
だけど母親が亡くなり、前職であった介護職を見込まれずっと昔に夢だったパリへ初めて働きに出る。
知っている人もいない孤独感と、面倒を看る事になった老女の毒舌さにヘトヘトになってしまうけれど、持って生まれたヒロインの品の良い性格によってそれは打開されて行く・・・このヒロインの持つ品の良さと言うのが演じてる女優の仕草、所作、表情から滲み出て来る様な物を感じ、決してもの凄い美人ではないけれど、ふんわりとしていて少女っぽく惹かれます。
白い項、ほつれたブロンド、長く形の良い美しいふくらはぎ。
地味そうに見えるエストニアの田舎女の白いふくらはぎが無造作にパリの夜の歩道を歩く様だけで何か物語りを感じさせます。
身体、存在だけでその人物像が透けて見えてきます。

そんな50代の女性が少女時代に夢に見たパリに初めて来て、そこで仕事を得て、次第にゆったりとパリの女になっていく姿にじんわりといいなぁと感じたのでした。


そんな身体だけで物語る女優の相手役が大女優ジャンヌ・モロー。
彼女も今ではすっかりパリの女に見えるけれど、エストニアから来た歴史を持っています。
彼女の毒舌、悪態の付き方にはそういうバックグラウンドが透けて見えます。


そしてそんな二人の女の間に存在する男を演じる男優もなかなか存在感があって、美形ではないのに色気があります。
最初に登場する、空港でヒロインを待ってるシーンからなんか色気、漏れてませんでしたか・・・?(笑)
3人の関係がなかなか大人な関係だなぁと思いつつ、ジャンヌ・モローの放つ印象的な台詞が老いを感じさせつつ、精神年齢とそぐわない部分も感じさせます。

私はあまりこの映画が老いをメインに置いてるはとは思わなかったんだけど、多分観る年齢によって主観が変わって来るのかな、と思ったり。


フランス映画にしては意外とカラッとしている(大胆な恋愛関係や台詞等はフランス映画らしいけれど)のは、監督がハリウッドで映画の勉強をしていた経験もあるのかなと感じたり。私の思い出すフランス映画が90年代とちょっと古い映画ばかりだからかもしれませんが、今はこういう雰囲気が主流なのかもしれません。

撮影の光の入り方?によって微妙に登場人物たちの心境を現しているのも効果的で印象的です。

ジャンヌ・モローの着ているシャネルは全て私物なだけあって、着せられてる感がまるでないです。
シャネルファッションを着こなすジャンヌ・モローカッコいいです。






| 映画*K | 21:27 | comments(0) | - |
コネクテッド/Connected 保持通話 2008香港・中国
 
コネクテッド/Connected 保持通話 2008香港・中国
ルイス・クー/古天樂
バービィー・スー/徐熙媛
ニック・チョン/張家輝
リウ・イエ/劉燁
エディー・チョン
フローラ・チャン
コン・ベイビー
ルイス・ファン/樊少皇
チョン・シウファイ/張兆輝
ウォン・チョーラム/王祖藍
ヴィンセント・コク/谷徳昭

アクション指導:リー・チュンチー
脚本:アラン・ユエン
監督・脚本・製作:ベニー・チャン/陳 木勝


2004年のアメリカ映画『セルラー』のリメイク
ロボット設計士でシングルマザーのグレイスは、ある日誘拐・監禁される。
監禁先に設置されていた電話機を犯人に壊されるも、ロボット設計士の知識を生かし修理する。
その電話機で繋がった相手は見知らぬサラリーマンの携帯電話だった。 
顔も知らぬ者同士が電話を通してストーリーが進められていく。
(Wikiより)



運動神経よくないルイス・クーさんが激しいアクションしてるらしいと聞き及び、どれどれ大丈夫かいと観ればアクション担当はニック・チョン先生でしたね。
ルイス・クーさんも一応何度も死ぬ様なアクションしてるけど、ほとんど受け身で悲鳴あげる方が多いw
しかもこのダメっぷり、何も出来ない間の悪さっぷりとか演技とは思えない程上手過ぎてこの人大丈夫?と心配になるレベル(笑)
本人、表情が乏しい人なので、この位オーバーなコテコテ香港コメディ演技の方が向いてるんですかね。
もう映画中盤まではキャーキャー悲鳴あげてるルイス・クーの何も出来ないっぷりのダメっぷりにイライラさせられる。
しかしソコがミソで、何も出来ないダメルイス・ク―が己の今までの人生のダメっぷりを振り返り、ダメなりに頑張り始めます。

ベニー・チャンと言えば激しい爆破!車飛んじゃった!な香港オーバーアクション映画の代表格だと思うんですけど、こんな間の悪いしかも運動神経悪くて何もしない主人公で大丈夫かと思えば、巻き込まれ型主人公としてルイス・クーの乗ってる車が飛んだりとちゃんとお約束してます。
つか何度も言うけど、最初の方のカーアクション、もうそこまで車飛ばしたら死んでるから(笑)

で、巻き込まれ型主人公として何も出来ない情けないサラリーマン、ルイス・クーさんですが、やはりこういう映画なんで殴り合いとか銃撃戦も出てきます。
そこはジョニー・トー監督の「ブレイキングニュース」で不死身のターミネーター刑事っぷりがハマってたニック・チョン担当ですよ。
清々しすぎる程のいい刑事役です。
「毒戦」「トリプルタップ」「エレクション」等のヒドすぎるゲスか、この作品等の可哀想な程、情けない役の似合うルイス・クーさんとは正反対です。

大陸からリウ・イエが出演してますが演技がフランシス・ンみたいな分かりやすい悪役演技だったのはどうしちゃったんでしょうか。
そもそもあの髪の色(シルバー?)にグラサンにベレー帽とか目立ち過ぎて分かりやすい悪役なのもベニー・チャンらしい(そゆとこ好き)
ルイス・ファンが出演しているのは最期の方にやっと気付いたんですが、アクション出来る人なのに随分勿体ない使われ方。

最期までハラハラさせてプラス親子愛とかあったりして、なかなか面白かったです。
お互い見た事の無い人間同士が、携帯だけで救命を求め、助けようとするアイデアが元々面白いんだと思います。
でもリメイクのせいなのか、あまりベニー・チャンっぽさは感じなかったり・・・




| 映画*K | 20:37 | comments(0) | - |
グランド・マスター/一代宗師 The Grandmaster 2013 香港・中国・フランス
グランド・マスター/一代宗師 The Grandmaster 2013 香港・中国・フランス
トニー・レオン/梁朝偉
チャン・ツィイー/章子怡
チャン・チェン/張震
ソン・ヘギョ/宋慧喬
ワン・チンシアン/王慶祥
チャオ・ベンシャン/趙本山
ゴン・パオセン/宮宝森
マックス・チャン/張晉
ロー・ホイパン/盧海鵬
バーグ・ンー/呉廷燁
ロー・モン/羅莽
エルビス・チョイ・カムコン/徐錦江


動作設計:袁和平(ユエン・ウーピン)/袁信義/凌志華/袁祥仁
音楽: フランキー・チャン/陳勳奇
監督・脚本:ウォン・カーウァイ/王家衛




【ネタバレしてます】


あまり評判よくなかったんですけど・・・私はすっごく燃えたし楽しめたしこの世界観に浸れました。
宣伝が合ってないとかそういう話もかなり聞こえて来たのですが、どんな宣伝の仕方をされたのかよく知らないで観たのも良かったのかもしれません。
つまり先入観が無かったと言う事ですね。
でも個人的には、全体的にかったるい印象を持つウォン・カーウァイ監督作品って時点で「カンフーのテッペン取ったる!」みたいな内容じゃないのは予想はできますが。
あと、ドニー・イェン版「イップマン」を観てたので、同じくトニー・レオン演じるイップマン(葉問)がどういう人か知ってたのもスッと入っていけた理由かな、と思います。
ただドニー・イェン版のイップマンは穏やかで人徳者ですけど、トニー・レオンが演じるイップマンはクールだけど好戦的でなおかつハードボイルドなので、微妙に性格が違うのもまた面白いです。
カンフーの達人ではあるけれど、まぎれもなくウォン・カーウァイが今まで撮って来た男たちの姿と近い部分はあるかな、と思います。
特にチャン・ツィイー演じるルオ・メイとイップマンの、互いに惹かれ合いつつも決して交わらない時間とか。
「欲望の翼」から全く不動。
交わらない、重ならない、果たす事ができなかった約束。
その理由が「戦争」と言う、個人ではどうしょうもない出来事であり、どんなにカンフーの達人でも所詮一人の個人なんだなぁと思わされます。



一応主役はイップマンですが、私にはこの映画は群像劇に見えました。
美しい映像の中であらゆるタイプのその道の頂点を極めた人間たちが登場し、時代や己の感情に翻弄され、ある者は敗者となり、ある者は消えて行き、ある者は弟子を取りさらにグランドマスターとして邁進していく姿が絵巻物の様に描かれております。

私はこんな美しいアクション映画(と言うジャンルではないけれど)をずっと観たいと思ってきたので、理想の映画でした。
ラストの回想で、ルオメイと父親が雪の中でカンフーをしているシーンはまるでバレエの様に美しく、かつ娘の父親への思慕が少女の様に溢れていて非常に美しかったです。
(「エル・スール」を思い出した)


正直カンフーとかアクションとか専門的な事は分かりません。
ただ観て美しいと思ったので、そう感じただけです。
何をしてるか分からない、と言われるアクションシーンも俳優のクローズアップの多いこの映画や世界観と合っていて意外と気になりませんでした。
そんなに何をしてるかからないくもなかったですし。
アクションシーンでのスローモーションも自分的にどうかな、危惧しましたがそれも不思議と気にならなかったですし。


しかし出番は少ないですが、チャン・チェン演じるカミソリが香港に来て組織と対決するアクションシーンはカッコ良かった。
スーツにカンフーの構え(八極拳と言う流派)、雨の降りしきる夜と雰囲気満点だし、実際チャン・チェンはあまりの長い撮影期間に(1年以上撮影してたらしい)八極拳の大会に出て優勝したと言う微笑ましいのかスゴいのかよく分からない実績がある様で・・・


雪の降る中、走る機関車の脇で繰り広げられる因縁の対決も印象深いです。
毛皮に包まれ優雅に、しかし烈しいアクションをするチャン・ツィイーが美しいのは勿論ですが、敗北し、膝を付き泣く兄弟子の馬三も印象深いです。
馬三と言うキャラクターは業の深い役柄で、時の権力に阿ったりしていただけに敗者となった姿が印象深く残ります。



映画の中でも語られますが、武術・カンフーの達人とは、ただ強いだけでは駄目で、その人格や知性も重要視されると言う事が台詞で何度も出てきます。なのでエラくカッコいい台詞がいっぱい出てきます。
しかし勝負の結果はシンプルで、敗者はただ横たわっているだけ、みたいな台詞も出てきます(ウロ覚え・・・)
父親の仇を討ったルオメイは術を人に伝えると言う考えは全くない人なので、誰にも教える事なくその道は消えます。
彼女の父親は養子の馬三と娘のルオメイの二人に技を分けて託したのだけれど、その考えが間違えていた様な結果になってしまって皮肉です。


そうかと思えば、大陸で政治活動をしていて香港へ亡命をしたカミソリ(チャン・チェン)は、香港で弟子たちを抱える事になり、その術は拡散していったりと、人間の人生とはわからないものだなと思わされます。


俳優の顔のアップが多く、ワンカットワンショットが絵の様に決まっているのでグラフィックノベルの様でもあります。
登場人物たちのモハメド・アリの様な名言の数々や、ルオメイに従う肩に猿を乗せたおじさんとか凄く劇画的でもある。
そういう部分も私は好きです。


群像劇的であらゆる頂点の人たちが登場しますが、技といい、時代に翻弄されつつも己を律し、後世まで技術を伝達したイップマンが結局グランドマスター、一代宗師なんだろうなぁとは思います。


50〜60年代の美術が非常に美しい・・・




非公式と言う事ですが、とても面白い。
映画《グランド・マスター》非公式DATABASE


| 映画*K | 20:55 | comments(0) | - |
キツツキと雨 2012日本
役所広司
小栗旬
高良健吾
臼田あさ美
古舘寛治
黒田大輔
森下能幸
高橋努
嶋田久作
平田満
伊武雅刀
山崎努

監督:沖田修一



とあるのどかな山村に、ある日突然、ゾンビ映画の撮影隊がやってくる。
ひょんなことから撮影を手伝うことになった60歳の木こりの克彦と、その気弱さゆえにスタッフをまとめられず狼狽する25歳の新人監督・幸一は、互いに影響を与えあい、次第に変化をもたらしていく。
そして、そんな2人の交流が村と撮影隊の奇妙なコラボレーションを生み出していく。
(映画.comから)


「横道世之介」でその世界観、空気感ある雰囲気に魅了され鑑賞。


以下、Twitterから

香港男優の美魔女っぷりやら、ヴァルツ氏やRDJら洋画界の可愛い妖精おじさんたちを横目に、邦画界には妖精おじさんいるのかしら…と思ってたらいました!
役所広司さんの木こり妖精っぷりときたら!!

無骨そうながら、その柔らかな存在感。
緑豊かな岐阜の山中でチェーンで大木を伐採し、ひょいひょいと身軽に木に登り枝打ちする姿はどこかファンタジックで、あぁ、このおじさんは山の妖精かと納得しましたね。
お話もどこかファンタジーな匂いがしますし 。

気弱な映画監督(小栗旬)と山の妖精、役所広司のふたりでいるシーンがいいですね。
 甘味禁止してたふたりが、あんみつを競う様に食べるシーンとか、ほのぼのしてて愛らしい。
夜の露天風呂ですい〜と相手に寄るシーンは、役所広司がすぃ〜と近寄る時は、小栗旬がスススと逃げ、小栗旬がすぃ〜と近寄る時は、役所広司がスススと逃げてしまう上手くいかなさ。
コミュニケーションって面白いなと思える。

役所広司は60歳設定で、高良健吾君が息子と言うおじさんですが、お風呂シーンではがっちりしながらもお腹は出てないと言う素晴らしい体。
まさにファンタジーおじさん。
気弱で一見華奢そうな小栗旬は、役柄とは裏腹に細く見えてガッチリ。
と、こんな所ばかりチェックしてスイマセンね。

沖田監督は「関係性」を描くのが上手いんだと思う。
それも台詞に頼らない野暮さを排除してるから、余計その関係性が浮き上がります。


| 映画*K | 19:56 | comments(0) | - |
孤独な天使たち/2012イタリア Io e te
孤独な天使たち/2012イタリア Io e te
ジャコポ・オルモ・アンティノーリ
テア・ファルコ
ソニア・ベルガマスコ
ベロニカ・ラザール
トマーゾ・ラーニョ

撮影:ファビオ・チャンケッティ
美術:ジャン・ラバッセ
原作:ニコロ・アンマニーティ
脚本:ベルナルド・ベルトルッチ/ニコロ・アンマニーティ/ウンベルト・コンタレッロ
監督:ベルナルド・ベルトルッチ



ロレンツォは、少し風変わりで独りが好きな14歳。彼は両親に嘘をついて、学校のスキー旅行に行かずに、自分の住むアパートの地下で暮らそうと計画する。
まるまる一週間、好きな音楽と本だけで過ごそうと思っていたが、思いがけず異母姉妹のオリヴィアが現れたことで、すべてが一変する。(公式サイトより)




あまり内容よく分かってないで、時間が空いてたから観たんだけど、すごく好きだなぁ。
奥行きのある話でもないし、基本的に地下室がメイン舞台だから閉塞的でこじんまりした話ではあるんですが、14歳の孤独な男の子の話だからこじんまりしてていいんだと思う。
最近の映画は長くなる傾向がある中で、約90分のランタイムも好ましい。

ちょっと変わった14歳の男の子の行動を丁寧に、まるで隣に寄り添っているかの様に撮っていて、なんだか自分のその頃を思い出した。
監督のベルトルッチは70歳以上だと言うのに、こんなにみずみずしい感性を忘れずに保っていた事にちょっと感激した。
視線が優しい。
もう1人、オリヴィアと言うロレンツォの異母姉が登場しますが、彼女の描き方も繊細で優しい。
ふたりの傷ついた子どもだちを包み込む様な優しさと、全編にみずみずしい感性が映像で表現されていると思いました。今を生きるリアルな14歳は違うとかそういうのは置いておいて。普遍性のある14歳の姿に見えた。

異母姉と秘密の地下室で1週間過ごすと言う設定から、もっとセンセーショナルな方向へ持って行くのかな、と不安だったけどそういう表現が無いから安心した。
何かそいういう方向では持って行って欲しく無い話と雰囲気だったんですよね。
そして役者二人にもそういう説得力がある。
瞬きの少ない青い目でジッと見上げるロレンツォ。
新進写真家らしい、だけど自堕落な生活に身を落してるオリヴィア。
この二人の俳優だから余計よかったなーと思います。


ベルトルッチ監督作品なので映像や美術も美しいです。
汚れたシャワー室すらその汚れが考えられて設計されている。

薄暗い地下室の廊下。
何度もクローズアップされる、地上の光が差し込む地下の窓。
深紅色のソファ。
眠る少年と少女。
なんだかヴァンパイアみたいで、実際ロレンツォはヴァンパイア小説を読んでいたり子どもと言う時期において、ヴァンパイアってちょっと憧れと言うかいいなぁ〜なんて思えるモンスターではある。勿論そんな恥かしいこと、誰にも言わないと思うけど。
自分は他人とは違うなんて思っちゃう、その年齢ならではの自意識。
ロレンツォが読んでた小説は「夜明けのヴァンパイア」なのかな、と冒頭部分の朗読で感じた。

そしてデヴィッド・ボウイのイタリア版「スペース・オディティ」の音楽とかかるタイミングが素晴らし過ぎてちょっと泣きそうになった。
歌詞も内容とぴったりで(英語版歌詞とイタリア版歌詞は違う)
うがちすぎな考え方として、このふたりが監督自身の姿をオーバラップさせたけど、素直にロレンツォとオリヴィアの重なり合った心と歌詞の的確さ、ボウイの気怠げな声に胸がギューっとなった。

| 映画*K | 19:56 | comments(0) | - |
恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム/OM SHANTI OM 2007インド
恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム/OM SHANTI OM 2007インド
シャー・ルク・カーン
ディーピカー・パードゥコーン
アルジュン・ラームパール
シュレーヤス・タラプデー
キラン・ケール
ジャーヴェード・シェイク


音楽:ディジャル・ダドリニー/シェカール・ラビナニ
衣裳デザイン:カラン・ジョーハル /マニーシュ・マルホトラ
製作:ガウリ・カーン/ シャー・ルク・カーン
脚本:ムスタク・シェイク
監督:ファラー・カーン



初、ボリウッド映画!
美男美女のダンスに、笑って泣いた170分!!!
もの凄く楽しかったです。
サントラも即、ダウンロードしてヘビロテです。
これはボリウッド映画にハマる人の気持ちがよく分かる。
見終わった後、みんな笑顔になりそうな楽しい映画。

色鮮やかな色彩感覚に、キラキラゴージャスな美術に衣装。
そして絶対!ヒーローやヒロインの前髪が風でたなびくのがセクスィ〜ポイント!(笑)
ボリウッド映画は突然、歌ったり踊ると言う評判は聞いてましたが(笑)違和感ない所かそこがチャーミングで面白かったです。
長いけど。
たぶん、私がこういうキャンプ(?)な感覚が好きだからなんですが。


ヒロイン様である、ディーピカー嬢が本当に美しい!
そして主役のシャー・ルク・カーン様!!!!
もう、私、すっかりシャールク様の虜です(笑)
写真観た時は「う〜ん?インドのスーパースター???カッコいいか?」と首捻りましたが、
大女優に心を寄せる青年役での、クルクル動く表情に蕩ける様なキュートさにときめき、2代目スーパースター役でのシックスパックに割れた金粉まみれの美ボディーに目が釘付けです(笑)

スターってこう言う人の事を言うのね!本当は女優ならいざ知らず、男優がこういう美ボディを晒すのはインド映画ではセオリーではない様ですが、こんな素敵なサービスシーンを入れてきた監督とこのシーンの為に身体を鍛えてくれた撮影時42歳の(でも演じてる役は30歳)シャー・ルク様に感謝です。


シャールク様の他にも、女優の夫役(悪役)がなかなかのイケメンだったり、
シャー・ルク様の親友役が友人思いで可愛かったりと、そういう部分も楽しい。



ボリウッド映画は初めて観たのですが、どうやらインドでの映画業界は身内に業界人がいないとなかなか芸能界に入れないみたいですね。
親類や親、祖父や祖母が俳優や業界人と言うのが常識なんだな、と言うのが映画を観てて理解します。
転生前の主人公は売れない脇役俳優と女優の間の息子である為に、本人も売れない俳優。
そして転生後は、スーパースターの子どもなので、その息子もスーパースター。

そして残酷に夫に殺される女優。
インドは持参金目当てに花嫁殺しが多いとか、女性が理不尽に扱われる度合いが高いと言うイメージがあるので楽しい映画ではあるのですが、そういう部分を
思い出しました。
この映画は2007年の映画ではあるけど、娯楽作の中に現実を投影している気がしました。



「心から望めば世界中が味方してくれる」
映画の中で何度も出てくる台詞。
単純明快ですけど、これほどこの台詞がピッタリハマる映画もない。




| 映画*K | 22:26 | comments(0) | - |
君と歩く世界/De rouille et d'os フランス・ベルギー2012
君と歩く世界/De rouille et d'os フランス・ベルギー2012
マリオン・コティヤール
マティアス・スーナールツ
アルマン・ベルデュール
セリーヌ・サレット
コリンヌ・マシエロ
ブーリ・ランネール
ジャン=ミシェル・コレイア

監督:ジャック・オーディアール



「天使が隣で眠る夜」から好きなオディアール監督作品。
前作「預言者」はすごく評判いいしカンヌでも賞を受賞しているけど、実は私はそんなに好きと言う訳ではないんで、今回はどうかなと思ったんですが・・・
どういう話かも全く前評判も内容も知らないで観ましたが、とてもオディアール監督らしい、身体性と関係性についての内容だと思いました。
2013年ベストに入りそうです。


邦タイトルは優しげですが、映画自体は動物的でハードボイルド。
メインとなる登場人物の男女二人は身体で自己表現をする人たちのなので、理性とか思いやり?よりも先に本能が先立っております。
だから自分勝手だけど、それは他人に無関心で自己愛が強いと言う訳ではなく、どっちかと言えば、動物的な勝手さなので、それが何故か見ていて心地よくもあります。
ただ動物じゃなく、人間なのでそれだけじゃダメで、相手の気持ちを思い遣る共感性も必要なんですが。


この映画の何が素晴らしいかと言えば、身体性とリズムを見事に映像と音楽で表現している部分だと思います。
原題の「De rouille et d'os」とは“錆と骨”と言う意味らしく、それだけで想像できる通り、ハードな内容ではあります。
アリは警備の仕事をしながら、闇の賭けファイター(?)でお金を得る事をし始めます。
躍動し、殴打しされる肉体、流れる血、欠けた歯…
映像から「痛み」を感じる身体描写がリズムとなり、観ていて伝わってきます。
一方のシャチの調教師であるステファニーの、泳ぐ事、見られる事、踊り身体を動かす事への渇望も映像として落し込まれていおります。
そんな二人だからこそ、自然の成り行きでこうなったんだなと思えます。


監督は時代によって映画の中での男女関係の描かれ方が異なるので、今の時代の男女関係を描きたいとインタビューで応えてました。
この二人の関係は、カップルと言うよりもバディと言う言葉が合ってる様な関係性に見えました。
互いに支え合い、パートナーの様な・・・あまり男女と言う性別は関係ない、人対人と言うすっきりした関係性。それは今の社会で、男女の関係がそうなっていく(ならざるを得ない)流れじゃないかな、と思いました。



映画の内容に直接に関係ない部分でひっかかった部分としては、アリが非合法で隠しカメラをスーパーに設置して従業員を盗撮する仕事。

裏の仕事をするアリ。
闇の賭けファイター(?)をしたりと、どんどん裏街道に入り込んで行くのは、「真夜中のピアニスト」で裏の世界から表の世界へ脱出を願う主人公を思い出しました。
ただアリの場合は、ああいう人だから自分が悪い事をしてるとも思ってないから、自覚なくズルズルと裏の世界へ入っていってしまう。
でも、盗撮カメラの発覚と同時に姉夫婦へ突き放された事、ステファニーとの関係性のつまずきで、自然と表の世界へと戻れたのが何か自然な事に見えていいなと思えた。
獣から人間への回帰みたいで。


| 映画*K | 20:54 | comments(0) | - |