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狩人の夜
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Ninth

日々観た映画についての記録と備忘録
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鑑賞映画リスト 2012年
2012
■1月
DVD鑑賞
「エレクション〜死の報復〜」
「柔道龍虎房」
「カンフー東方見聞録」
「友は風の彼方に」
「四騎士」
「アンディ・ラウの麻雀大将」
「ワイルド・ヒーローズ 暗黒街の狼たち」
・Gya0
「高度戒備/Full Alert」
■2月
劇場鑑賞
「Jエドガー」(CINEMA・TWO
「ドラゴン・タトゥーの女」(新宿ミラノ・シネマスクエアとうきゅう)
「メランコリア」(新宿武蔵野館)
「三国志英傑伝 関羽」(CINEMA・CITY
DVD鑑賞
「キングボクサー/大逆転」
「マジッククンフー 神打拳」
「街市英雄/Shaolin Rescuers/Avenging Warriors of Shaolin」(北京語/英語字幕)
「賣命小子/The Magnificent Ruffians北京語/英語字幕)
「射雕英雄傳 續集 / The Brave Archer 2 」北京語/英語字幕)
「ヒーロー・オブ・カンフー 蔡李仏拳
■3月
劇場鑑賞
「英雄の証明」(丸の内ルーブル)
「シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム」(TOHOシネマズ)
「SHAME−シェイム−」(シネマスクエアとうきゅう)
「第九軍団のワシ」(ユーロスペース)
「ドライヴ」(バルト9)
DVD鑑賞
「無名英雄/ The Anonymous Heroes」(北京語)
「狼 男たちの挽歌・最終章」
「生死門/Life Gamble US版」北京語/英語字幕)
侠客行ODE TO GALLANTRY」北京語/英語字幕)
「五虎将/The Savage Five」北京語/英語字幕)
金臂童/THE KID WITH THE GOLDEN ARM」(英語吹替)
 廣東十虎與後五虎Ten Tigers of Kwangtung」(英語吹替)
「フル・ブラッド」
「ハードボイルド/新 男たちの挽歌」
■4月
劇場鑑賞
「裏切りのサーカス」(新宿武蔵野館)
「孤島の王」(ヒューマントラストシネマ有楽町)
「捜査官X」(丸の内TOEI) 
DVD鑑賞
「HEAVEN AND HELL/第三類打鬥」北京語/英語字幕)
「詩人の大冒険」
「ヤング・ブラッド 父子鷹」
「真心話」
「片腕ドラゴン」
「片腕ドラゴン対空飛ぶギロチン」
「レイン・オブ・アサシン -剣雨-」
「Chinatown Kid/猛龍唐人拳」US版
「怒れるドラゴン 不死身の四天王」
「傾城の恋」
■5月
劇場鑑賞
「ル・アーヴルの靴みがき」(ユーロスペース)
「王朝の陰謀 -判事ディーと人体発火怪奇事件-」(シネマート新宿)
「裏切りのサーカス」(新宿武蔵野館)
「私が、生きる肌」(シネマライズ)
DVD鑑賞
「センチュリー・オブ・ザ・ドラゴン」
「少林寺三十六房」
「復讐武侠客」
「インクレディブル・ハルク」
「モンキー・フィスト 猿拳」
「魔劍侠情/Return Of The Sentimental Swordsman」北京語/英語字幕)
「雜技亡命隊/THE DAREDEVILS」北京語
「少林皇帝拳」
「冬の小鳥」
■6月
劇場鑑賞
「ジェーン・エア」(新宿武蔵野館)
「ブラック・ブレッド」(ヒューマントラストシネマ渋谷
DVD鑑賞
「灼熱の魂」
「影武者」
「Black Gold」フランス語吹替
「野良犬」
「イルマーレ」(2006年アメリカ)
「七人の侍」
「用心棒」
「酔いどれ天使」
「天国と地獄」
「楽園の瑕」
「夜半歌聲 逢いたくて、逢えなくて」
■7月
劇場鑑賞
「少年は残酷な弓を射る」(TOHOシネマズシャンテ)
「さらば復讐の狼たちよ」(TOHOシネマズ六本木ヒルズ)
「 The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛」(ヒューマントラストシネマ渋谷)
「花つみ日記」(神保町シアター)
DVD鑑賞
「流れる」
「流星 -THE KID-」
「椿三十郎」
「隠し砦の三悪人」
■8月
劇場鑑賞
「ダークナイト ライジング」(TOHOシネマズ六本木ヒルズ)
「盗聴犯〜狙われたブローカー〜」(シネマート六本木)
「最強のふたり」(試写)
「アベンジャーズ/3D」(CINEMA・TWO)
「やがて哀しき復讐者」(新宿武蔵野館)
「強奪のトライアングル」(新宿武蔵野館)
「籠の中の乙女」(シアターイメージフォーラム)
「盗聴犯〜死のインサイダー取引〜」(シネマート六本木)
「鶴八鶴次郎」(新文芸座)
「浪花悲歌<エレジー>」(新文芸座)
「コンシェンス/裏切りの炎」(新宿武蔵野館)
「プロメテウス/3D」CINEMA・TWO)
「エージェント・マロリー」(試写)
DVD鑑賞
「SHERLOCK/Vol.1 ピンク色の研究」
「SHERLOCK/Vol.2 死を呼ぶ暗号」
「SHERLOCK/Vol.3 大いなるゲーム」
「年輕人/Young People」(北京語/英語字幕)
「五毒天羅/The Web of Death」(北京語/英語字幕)
「モラン神父」
「預言者」
「果てなき路」
「ラヴ・ソング」
「アナザー・カントリー」
■9月
劇場鑑賞
「わたしたちの宣戦布告」(ル・シネマ)
「ライク・サムワンインラブ」(ユーロスペース)
「男嫌い」(神保町シアター)
DVD鑑賞
「五虎屠龍/Brothers Five」(北京語/英語字幕)
「邊城三侠/The Magnificent Trio」(北京語/英語字幕)
「ジョン・カーター」
「聖トリニアンズ女学院」
「サラの鍵」
「羅生門」
■10月
劇場鑑賞
「アウトレイジ ビヨンド」CINEMA・CITY)
「最終目的地」CINEMA・CITY)
「アルゴ」CINEMA・TWO)
SHORT SHORT FILM FESTIVAL2012/フォーカス・オン・アジア(現代写真美術館)
「マイ・ウェイ/My Way」その他
「エクスペンダブルズ2」CINEMA・CITY)
DVD鑑賞
「ワールド・オブライズ」
「ロックンローラー」
「リボルバー」
「いますぐ抱きしめたい」
「欲望の翼」
「BEAST COPS/野獣刑警」
「聖トリニアンズ女学院2 (不良女子校生たちの最悪ミッション!パイレーツの秘宝をねらえ!!」
「白痴(1951)」
「ドラゴンVS不死身の妖婆」
SHERLOCK / シーズン2♯1ベルグレービアの醜聞」
SHERLOCK / シーズン2♯2 バスカヴィルの猟犬
SHERLOCK / シーズン2♯3 ライヘンバッハ・ヒーロー
「スターダスト」
「瞳の奥の秘密」
■11月
劇場鑑賞
「桃(タオ)さんのしあわせ」(ル・シネマ)
「チキンとプラム〜あるバイオリン弾き、最後の夢〜」CINEMA・TWO)
「思秋期」(新宿武蔵野館)
「悪の教典」CINEMA・CITY)
DVD鑑賞
「汚れなき情事」
「ワンナイト・イン・モンコック」
■12月
劇場鑑賞
「007 スカイフォール」CINEMA・CITY)
「ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋」(TOHOシネマズシャンテ)
「ホビット 思いがけない冒険 3D」CINEMA・TWO)
DVD鑑賞
「ビースト・ストーカー/証人」
「BIUTIFUL ビューティフル」
「サニー永遠の仲間たち」
「小悪魔はなぜモテる!?」
| 2012年映画鑑賞 | 20:41 | comments(0) | - |
アナザー・カントリー/Another Country 英1984

アナザー・カントリー/Another Country 英1984

ルパート・エヴェレット

コリン・ファース

ケイリー・エルウィス

マイケル・ジェン

監督:マレク・カニエフスカ

「裏切りのサーカス」繋がりで約10年以上前に観たのを再鑑賞。

(裏切りのサーカスは実際あった事件のケンブリッジファイブを元にしてるので)

観た当時は主役の2人が大人っぽくて、大学生位の年齢の役柄かと思ったら、舞台となるパブリックスクール(イートン校らしい)は中高一貫寄宿学校で高校生位の年齢なんですね。

ルパート・エヴェレットもコリン・ファースも若いし、特にルパート・エヴェレットなんて可愛らしいじゃないですか(笑)

観た当時はルパート・エヴェレットが寵愛するケイリー・エルウィスに関して何も感じなかったのに今観ると「可愛い」と思えるのは歳を取ったって事ですね。

私は女子校だったので、同性だけの学校というのは観た当時はすんなり入り易かったです。

もちろん、こんなエリート学校でもなければ、策略の巡らされた学校でもないんですが、主役の2人はガイはゲイ、ジャドは共産主義者と言う「異端分子」である為、学内の権力抗争からはじき出される(コリン・ファース演じるジャドは学内権力抗争には興味ないんですけど)

学校って社会に出るための、社会の規律に従う人間を作る場所だから、異端分子と言うのは学校でも社会でも爪弾きものになる。

あと一歩、って所でガイは自身のセクシャリティによって弾かれてしまった事で「もう女は愛さない。」と言って祖国イギリスを裏切る二重スパイとなる訳ですが・・・

説明し難いんだけど、なんとなくそれは理解できると言うかわかる感じはします・・・

当初観た時はよくわからなかったんだけど、イギリスでは同性愛はつい最近まで犯罪だったので、ゲイである時点で、社会に背く、二重生活をする、自己を偽ると言った行為をしなくてはいけないから、そういう部分で二重スパイは似ている。

しかも英国を裏切れる(自分を受け入れてくれない社会への復讐)と言う事で二重スパイになったのかしら、と思える。

ガイとジャドは友人同士であって、恋人同士ではないけれど、2人の繋がりを観ていると、秘密の恋人となる、ガイとケイリー・エルウィス(役名失念)よりもずっと深く繋がっていて何かグッと来る物がある。

ジャドとガイは全く正反対の性格なのに親友であり、勉強家なジャドは自由奔放なガイの事を好きだったのかしら、とそんな気分になるまなざしを見せる。

エリート寄宿学校の生活とか当時の英国が興味深く観れます。

何せ制服がモーニング!

かっこ良すぎる。

撮影は本当に綺麗だなーと思う。

共産主義者でクリケット嫌いのジャド役が「裏切りのサーカス」でクリケット好きな英国諜報部員の幹部役なビル・ヘイドン役なコリン・ファースと言うのも感慨深い。


DVDにて鑑賞

| 2012年映画鑑賞 | 21:00 | comments(0) | - |
少年は残酷な弓を射る/We Need to Talk About Kevi 2011アメリカ/イギリス
  【少年は残酷な弓を射る/We Need to Talk About Kevin2011アメリカ/イギリス

ティルダ・スウィントン

エズラ・ミラー

ジョン・C・ライリー

監督:リン・ラムジー

原作:ライオネル・シュライヴァー

製作:リン・ラムジー/ティルダ・スウィントン/スティーブン・ソダーバーグ

原題は「WE NEED TO TALK ABOUT KEVIN」にナルホドとなる。

映画全体のベースカラーが深紅。

冒頭の奔放な主人公がトマトをぶつけあう祭りで、まるでキリストに捧げられる様に恍惚の表情を浮かべたまま、男たちに担ぎ上げられるシーンが印象的。

鮮烈かつ美しくも不気味な赤が常に画面にはある。

あと、生理的な要素をふんだんに取り入れて、綺麗な中に不快感な要素もふんだんに含まれてる。

ケビン役は全部で3名いたけど、全て外見は美しい少年だけど不気味で邪悪に見える。

でもそう見えるのって母親からそう見えるだけじゃないの?とも思える。

とっくにオムツ外す年齢なのに、ずっとオムツしたままの美少年とか絵面的に怖い

映画前半はホラー映画に見える程、不穏。

私なりに咀嚼すると、ケビンと母親は表裏一体、合わせ鏡の様な存在だから、だからケビンは実は母親エバが無意識下に邪魔なあの2人を殺したのかなーと思った。

まぁちょっとコレはうがち過ぎだと思いますが。

エバは奔放と解説で書かれてたけど、むしろキャリアウーマンにしては控えめに見えるけど、不本意ながら家庭に入る事になってしまった事でこう変容してしまったのかもしれない。

奔放と言うか、エバの無意識の邪悪さ、醜さが全てケビンの血肉になってるんじゃないかなーと見終わってぼんやりと思った。

映画は結局、何故ケビンがあんな惨劇を起こすのか理由は全く描いてない。

でもその「理由」はエバの無意識下での荒ぶる魂の放出がケビンへ投影されたのか、それとも全く正反対に、一番考え易い理由としてエバの「母親のフリ」でない本気をケビンが欲していたか、のどっちかかな、とこれまたぼんやり考えたりした。

しかしこんな怖い子どもってホントにいるのかな、いないよね

小さい子どもの相手を沢山した事ないからワカランけど。

ケビンは特別に聡いだけに、ケビン役のエズラ・ミラーがインタビューで答えた通りに、ホントは愛情なんてないけど愛情のあるフリをするエバに苛立っていたんだろうなーとは思う。

あとちょっと観てて、解説文とかでは「母親エバは息子から嫌がらせを執拗に受けて」と書いてあるけど、実際は息子的に本当に何も考えてない行動がエバには「この子の態度どうも合わない、私に敵意持ってる」とかそういう捉え方しちゃったのかな、とかそういう風に見えた。

でやっぱ同じティルダ様プロデュース作品「ミラノ/愛に生きる」でもこちらもそうだけど、ティルダ様のファッションはシンプルなのにティルダ様にしか似合わないアダルトで知的で憧れる〜 

ケビン役の他2人も凄い可愛かったし、演技も子どもなのにスゲーなと思う。どういう演技指導したのかしら。妹役の子も天使みたいで可愛い。そしてエズラ・ミラーはやたら露出が多く(何故上半身裸でクリスマスプレゼント貰うのw)男子なのに腹出しTシャツとか不思議 w

なんだかんだ言って、この映画は「愛」についての話なんだな、と最期のシーンを観て思った。

自分的に、今年度ベスト5位以内には入る作品だと思う。

| 2012年映画鑑賞 | 15:08 | comments(0) | - |
The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛 2011仏
【The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛】2011仏 
ミシェル・ヨー 
デビッド・シューリス  
監督:リュック・ベッソン   
スーチーさんやミャンマー(ビルマ)の事をよく知らなかったんで、こういう流れがあったのね、と言う事はよく理解できました。
 彼女を支える夫と2人の息子があったからこそ、彼女は強くあれたのね、と分かるんだけど、ちょっと描き方が単調に感じちゃったかな。  
もうちょっと深い部分まで突っ込んで欲しかったなーと言う部分は、人前でスピーチした事のないスーチーさんが何でミャンマー民主主義のリーダーとして立ち上がったのか、英国人で大学教授だった夫の惜しみないまるで皇帝ペンギンの雄の様な背景を知りたい。
単にスーチーさんが民主主義を唱えた父親(将軍)の娘だから、ってだけでリーダーになれたって訳ではないと思うし、(そこまで血統主義でないだろうし)ミシェル・ヨーのしなやかで毅然とした演技から頷けるけど、その辺が知りたいなぁ、と見てて思った。 
 デビッド・シューリス(久しぶりに見た)とミシェル・ヨーの体格差、身長差、そして演技の相性の良さはとても感じて、本当の夫婦か愛し合ってるみたいーと思ってしまったw  
ミャンマーの家具とか家の造りが涼し気で自然を活かしていて素敵。 
インテリア的に参考にしたい部分が沢山あるなぁと思った。
あとスーチーさん(ミシェル・ヨー)はどんな時も必ず鮮やかなミャンマーの花を髪飾りにしているのがいいな。  
自宅で何年軟禁されても、夫や子どもに会えない時も、ピアノを弾いたり、化粧っ気はなくても鮮やかな生花を髪飾りにすることで己を鼓舞して元気にしてるんだなぁと思う。 
実際のスーチーさんが生花をいつも付けてたかは分かりませんが。  
ミシェル・ヨーの佇まい、演技はとても素敵な大人の女性(スーチーさん役だから当たり前だけど)だなぁと実感。 
しかし中国で上映禁止らしいと言うのは本当なのか、と言うか中国らしい・・・   
スーチー女史の奏でる音楽が自由の象徴の様に使用されていたけど、同日に観た「花つみ日記」も歌を唄うシーンが多い。歌を唄う事って楽しくて自己解放にもなって素晴らしいんだなぁと今さら知らされた。    

ヒューマントラストシネマ渋谷にて鑑賞
| 2012年映画鑑賞 | 15:03 | comments(0) | - |
花つみ日記 1939年東宝

【花つみ日記】1939年東宝 

高峰秀子

清水美佐子

葦原邦子  

監督:石田民三 

原作:吉屋信子  

主役栄子役の高峰秀子こと、デコちゃん15歳! 

少女、デコちゃんの愛らしさ、憂いを帯びた表情、お友達の「みつる」さんとはしゃぐ姿、仲違いしてしまってじれじれとした表情、そんな表情が等身大に見えてきてしまう。 

みつるさん役の清水美佐子も地味目だけど、色白で日本少女的て、吉屋信子の小説から抜け出た様な姿が愛らしい。   

舞台は大阪。 70年も前の大阪の風景と大阪弁で話される台詞はなんだか新鮮。 

そして前半の女子中学生らのお掃除ダンスがとても可愛らしくて、劇場でニコニコしてしまう。 

クラスでも目立つ存在であろう、栄子(デコちゃん)は東京から来た転校生の「みつるさん」(清水美佐子)に夢中。 

もうそれは恋してるかの様に、2人は一緒に登下校し、お家に行き来して、はしゃいでおしゃべりし合う。 

その姿、台詞、セーラー服姿がかわいくてかわいくてたまらない。 

所が、憧れの先生(もちろん吉屋信子原作なので女の先生ですよ)のお誕生日にプレゼントしようと思いつくものの行き違いから2人は不仲に・・・ しかも栄子は実家が芸子屋だから舞妓さんになって退学してしまう。   

それからは、お互い気になるのに、仲直り出来ないジレジレ感に見てるこっちもじれじれ。 

自分の中学生時代にかぶるものもあって、なんだかちょっと思い出してしまったから余計に2人がまた仲良くなってくれればなーと願いながら鑑賞。 

15歳で舞妓姿になったデコちゃんは、やはり美しいけれどどこか少女特有の痛々しさもあって、みつるさんから貰った玩具の指輪を肌身離さない姿が愛らしい。  

そんな2人がお互い山で巡り合うシーンはとっても映画的。 

こんな昔(昭和14年)の映画なのに、瑞々しさが漂っていて感激である。  

そうそう、オープニングのリンゴや柘榴のズームアップがこれまた原作の少女小説らしさを高めている。    

私は最近古い邦画を見始めたであまり事情通ではありませんが、デコちゃんは子役から映画界入りしてあまり学校には通わせて貰えなかったとの事・・・(養い親の叔母が凄いステージママだったらしく) 

そんなリアルな彼女の姿と、この役柄が少し反映されてたり(退学して舞妓になる部分とか)自分が体験できない女子生徒役を演じて楽しそうだな、と勝手に妄想膨らませてしまったのでした。   

プチめも その1:女学生たちの憧れの的である女教師役の葦原 邦子は、吉屋信子小説の挿絵担当の中原淳一の奥様。 

しかも宝塚で「アニキ」(笑)の愛称で愛されてたと知ってスゲーどんぴしゃすぎるキャスティングです・・・  

だから歌も上手いのね。  

その2:みつるさんのお兄さんが戦争に行く事になって、みんなで「やった〜!おめでとう!」と言う姿にビックリしたけど、そっか、この当時ではそれが当たり前なのね、と思う。      


神保町シアターにて鑑賞

| 2012年映画鑑賞 | 20:32 | comments(0) | - |
【映画感想】イルマーレ/ 灼熱の魂/ ジェーン・エア/冬の小鳥
【イルマーレ/The Lake House 2006米】
キアヌ・リーヴス
サンドラ・ブロック
ショーレ・アグダシュルー
クリストファー・プラマー
ディラン・ウォルシュ
エボン・モス=バクラック
ヴィレケ・ファン・アロメーイ
リン・コリンズ

監督:アレハンドロ・アグレスティ


90分のわりにはちょっともったり&「?」って部分があるんだけど、色彩感覚とかサンドラつながりで「あたなが寝てる間に」を思い出して好きなタイプの映画だなー しかし監督がこの後、全然仕事してないんですが大丈夫なんだろうかw 

話の根底にはジェイン・オースティンの「説得」がベース(待つ恋人たち)なんでしょうね。TVで往年のモノクロメロドラマ映画(ケイリー・グラントが出演してる様な)が何度か映るのは、オマと言うか、そういう意識で制作したんだろうなーと思う。

サンドラ・ブロックはすごい好き、な女優ではないけど、やはりこういう役柄とかやらせると上手いし、観ていて愛着を持ってしまう孤独感、一人で生きる女の子ってイメージがある。







【灼熱の魂/Incendies 加仏2010】
ルブナ・アザバル
メリッサ・デゾルモー=プーラン
マクシム・ゴーデット
レミ・ジラール

原作:ワジディ・ムアワッド『焼け焦げるたましい』
監督・脚本:ドゥニ・ヴィルヌーヴ

ややドラマチック!劇的!仕様になっているけれど、やはり衝撃は強い・・・ 
ラスト、ガツンと頭を殴られた衝撃。
長男が一番哀れな気がする。
だけどこういう話は母性で回収はされたくはないとも思うの。

何事にも好奇心、行動を起こすのは弟よりも姉なんだなーと思う。






【ジェーン・エア/JANE EYRE 米英2011】
ミア・ワシコウスカ
マイケル・ファスベンダー
ジュディ・デンチ
ジェイミー・ベル
イモージェン・プーツ
ハリー・ロイド

原作:シャーロット・ブロンテ
監督:キャリー・ジョージ・フクナガ

すごく良かった。
衣裳、音楽、映像が素晴らしいのは勿論…こういう話なのかと…
原作知らないんでどの辺いじってるかわからないけど、通俗的なメロドラマなのになんか、心打たれた。
ご都合主義的な部分はあるけれど・・・倫理に引き裂かれながらも、正直に真っ直ぐに人を愛する事の心根がミア・ワシコウスカのキュッと引き絞った小さな唇から伝わって来る。

レースの細部までこだわった衣装や、やわらかな陽のあたるロケーション、かと思えば陰鬱なイギリス独特の風景や、ゴスチックな邸宅、光の陰影の取り入れ方が素晴らしい。

女学校寄宿舎(?)時代の幼い少女2人のやりとりもいいなー
こういう思い出、人を愛する事が出来たからこそ、ジェーンと言う女性が形成されたんだって分かる。






 【冬の小鳥/여행자 Une vie toute neuve 2009韓国=仏】
キム・セロン
コ・アソン
パク・ミョンシン
ソル・ギョング

監督:ウニー・ルコント


3本目の韓国映画。初めて見た「チェイサー」で韓国映画に対してトラウマを持ってしまったけど、エンタメと社会派?とのバランスがよかった「義兄弟」でトラウマ克服してこの映画…韓国って映画力があるなぁと改めて実感した。

特にどうという話の大きな展開とかオチがある訳じゃないけど、透明感のある静謐な空気感が全編に漂っていて、主役の女の子のなんとも言えない無表情さとか惹かれる。

「チェイサー」でトラウマになるんだから、キム・ギドクとか「悪魔を見た」なんて絶対に見れなさそうだと思う…多分韓国映画ファンからは怒られそうだけど。

「チェイサー」は暴力描写(と言うのだろうか?)が駄目と言うより、生理的に受け付けないモノがあったわけで、その生理的な部分が何かは自分の中では何かはわかってはいる。

| 2012年映画鑑賞 | 21:42 | comments(0) | - |
【洋画感想】孤島の王/ル・アーブルの靴みがき/私が、生きる肌/インクレディブル・ハルク
「孤島の王/Kongen av Bastoy  2010ノルウェー・仏・スウェーデン・ポーランド合作」
ステラン・スカルスガルド
クリストッフェル・ヨーネル
ベンヤミン・ヘールスター
トロン・ニルセン

監督:マリウス・ホルスト

少ない台詞と抑制された描写。過酷な状況で強く自由を求める少年たちの姿が胸をうつ。
また子役のそれぞれの顔がいい子を連れてきたなーと思わせる。
ちなみに子役の子たちは俳優ではなく、「訳あり」の子を集めたらしい(広報の方曰く)
ラスト近くで姿を現す、牡鹿の崇高さが「自由」の象徴に見える。
主役2人が作り、交わす『物語』が2人の絆を強くしていく。

 



「ル・アーブルの靴みがき/Le Havre 2011フィンランド・フランス・ドイツ合作」
アンドレ・ウィルム
カティ・オウティネン
ジャン=ピエール・ダルッサン
ブロンダン・ミゲル
ジャン=ピエール・レオ
ライカ

監督:アキ・カウリスマキ

色使いとか美術がとてもいいですね。
見えないけど、すごく凝って撮られてると思いました。押しつけがましくない、善意(と言う表現もまた違うけど)の淡い描き方がよいです。




「インクレディブル・ハルク/The Incredible Hulk 2008米」
エドワード・ノートン
リヴ・タイラー
ティム・ロス
ティム・ブレイク・ネルソン
ウィリアム・ハート
スタン・リー
ロバート・ダウニー・Jr

原作:ジャック・カービー/スタン・リー『ハルク』
監督:ルイ・レテリエ

『インクレディブル・ハルク』を見てやっと撫で肩エドワード・ノートンの少年の魅力に気付く。
誰がなんと言おうと、ウィスパーエロボイス、リヴ(馬顔)タイラー擁護派ですよ。






「私が、生きる肌/La Piel Que Habito 2011スペイン」
アントニオ・バンデラス
エレナ・アナヤ
マリサ・パレデス
ヤン・コルネット
ロベルト・アラモ

音楽:アルベルト・イグレシアス
衣装:ジャン=ポール・ゴルチエ
原作:ティエリ・ジョンケ「蜘蛛の微笑」
監督:ペドロ・アルモドバル


トレイラーだけ見ると、近年監督が傾向を強めてきた重々しさがあって、原作にあった人を小馬鹿にしたような軽さ(と言っていいのかな?)があるのかなーと言うのが気になる。原作のあの奇妙なブラックさが好きだったから。

原作とは違うアプローチ。原作の歪みすぎて頭オカシイ世界観も大好きですが、映画の抑制のきいた部分も好きです。バンデラスの冷たくも静かなキチガイへんたい演技が素晴らしい。

原作がキッチュでわかりやすいアブノーマルさだとしたら、映画は極上のオードブル料理の様な上品さの中に毒がある。アルモドバル監督はバンデラスには永遠に純粋すぎて危険な人でいて欲しいのね。

原作は歪んだ愛のものがたりだけど、映画はそこを真っ当から否定する真っ当な話になってるから、映画見てから原作読んだほうがいいて思う。 「歪さ」を愛した監督にしては過程はビザールだけど真面目な映画だと思う。

映画は原作から「重要なある要素」は持ってきてるけど、全くの別物だと思ったほうがいい思う。インスピレーションを受けて、違うものへと変容してる。

ぼんやりと反復してる。オゾンでもそうだけど、私はやっぱり過去作品のいびつさが好きなんだなぁ…成熟を否定する子どもみたいですけどね。

原作を一年前から読んで楽しみにしてたんだけど、落ち着いて考えると、映画と原作は全くの別物だと思えば納得が行く。原作は陳腐で捻れに捻れたアンモラルな変態。映画は…上品に上品にコーティングした真面目なんだけど、実は変態映画。

最初は映画が不満だったんですけどね。かつて変態の名を思うまま享受したペド美にしては随分おちついちゃったじゃない。まぁ年齢も年齢だし今じゃ巨匠?みたいな扱いだものね…と。「オールアバウト〜」から確実に作風が真面目で抑制されてきてるし。

でも映画はあくまで原作からインスパイアされただけだと思えば、テーマも違うし、別物。かつ、バンちゃんの抑制された変態かつ哀しき男の滑稽さがぼんやりと見えてきたんですよ。やはりバンちゃんはハリウッドよりも、ペド美によって開花されたミューズですな。ハリウッドのバンちゃん、全然いくない。
バンちゃんってラテン!ワイルド!みたいなレッテル貼られてるけど、本当は過去のペド美の映画を見ればわかるけど、顔は悪くないのに、イモっぽくてちょっと可愛気のある男子なんですよ。
それを無理してギラギラしてるだけなんだから(や、ギラギラしてるバンちゃんも好きだよw)



| 2012年映画鑑賞 | 21:34 | comments(0) | - |