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Ninth

日々観た映画についての記録と備忘録
生きる/Alive(SANDA) 韓国 2014【第15回東京フィルメックス(2014年)】
生きる/Alive(SANDA) 韓国 2014 / 177分
出演
パク・ジョンボム
監督:パク・ジョンボム

第15回東京フィルメックス(2014年)






鑑賞後、監督兼主演のパク・ジョンボム氏のQ&Aを聞く事でより理解が深まりました。
監督演じる主人公 ジョンチョルは過酷な生活環境に置かれてます。
建設現場で職を失い、山深い江原道の味噌工場で働く事になります。
彼には精神を病んでしまった姉と、姉の娘(姪)を養わないといけません。
とにかく今年の冬をなんとか越したいと言う位に生活は困窮し、
既に他界した両親が住んでいた家は屋根が潰れ、そんなあばら屋で生活しております。
カメラは笑顔一つ見せない(笑う事すらできない程に追いつめられた)ジョンチョルと
善人でもあり悪人でもある周囲の人間たちをじっくりと追って行きます。

私は監督の前作(『ムサン日記〜白い犬』)を観ていないので、パク・ジョンボム監督作品は
これが初となります。
まずQ&Aにて、監督が主演も演じた事については、北野武映画を観て、
監督が主演も兼任していた事、また作品に感銘を受けて映画を撮ろうと思った事を語りました。
そして体育大学に通っていたパク・ジョンボム監督の周囲では
撮影の仕方を教えてくれる人がいなかったので、自分で演じて、
カメラを固定して撮影をするようになったとの事でした。




映画の中では髪を下ろしているせいか、年相応に(30後半)見えましたが、
Q&Aでは40前半の落ち着いているけど照れ屋な印象を受けました。
映画の中でのキャラクタージョンチョルと言うよりも、
映画の持つ力強くも包み込む様な優しさがある雰囲気そのままな印象です。
映画の中でも、Q&Aでも魅力的でした。


Q&Aにて「長くて寝てしまった。この3時間程の長さは適切だと思ったか」と言う
質問に関しては、監督は本来脚本では4時間あったのを3時間にしたと返答。
また長さに関しては悩みつつも、人生は退屈だからこの長さで(退屈した人がいても)いいのでは
と言う切り返しに場内が笑いに包まれました。確かに人生は退屈で映画みたいに劇的で出来事は無いです。
その監督の考えは撮影の照明にも現れていて、夜の暗いシーンもほぼ人間の目で観た感覚と同じ暗さで
撮影してます。(この事に関しては最期に質問されていました。)
つまり監督は人間の営みをリアルに描きたいのだなと感じました。

映画の中で、主人公ジョンチョルは職を失い、次の職でも窮地に立たされ、どんどん追いつめられ、
困窮していきます。
その状況から脱出しようとすると、追い打ちをかけるかのように転落していく姿は辛く、
目を背けたくなる部分もあります。
しかし、主演も演じる監督の視線はそんな主人公ジョンチョルや周囲の人間たちを冷静に描きつつも
突き放している訳ではありません。
結局、人は人との繋がりがなければ生きていけないのだと、どこかしらあたたかな視線を感じました。

ジョンチョルを苦しめる一因として、精神を病んだ姉が登場します。
Q&Aにて、監督の友人が鬱病で自殺し、生きる事とはどういう事なのか監督は考えたそうです。
ジョンチョルは笑顔を見せる事なく、ただがむしゃらに働き、生きようとあがいています。
何が楽しいのか、ジョンチョルの歓びを見出す事は難しいですが、明日生きていられるかもわからない程に
生活環境が困窮するとこうなるのは仕方ないと思います。
ジョンチョルの生き方はまるで動物のように、ただ食べて眠ってを繰り返しているようで、
そんな過酷な環境の中で生きる事への監督の答えが提示されていると思いました。
それを気付かせるのも、気付くのも人間でしかないなと思わされます。
だからこそ人間は厄介な生き物だとは思うし、ジョンチョルは姉を見捨てる事ができないのでしょう。
ラストシーンの暗闇を照らす灯り、そして戻ってきたドア板に監督の思いと希望がこめられているように
感じました。









| 映画*A | 22:27 | comments(0) | - |
映画は映画だ/Rough Cut 영화는 영화다 韓国2008
映画は映画だ/Rough Cut 영화는 영화다 韓国2008
ソ・ジソブ
カン・ジファン
ホン・スヒョン
コ・チャンソク

原案・製作:キム・ギドク
監督:チャン・フン


高慢で暴力的な映画俳優スタは、新作アクション映画の撮影現場でファイトシーンの相手役を殴り大怪我させてしまう。
新たな相手役が見つからず困ったスタは、かつて映画俳優を目指していたというヤクザ、ガンペに出演を依頼するが……。(映画.comより)


だいぶ以前にオススメ頂いていた作品。
面白かったです。
高慢で暴力的な(でも恋人の存在を隠そうとしてる所がセコイと言うか小心者)俳優と、無表情で殺しも平気で行う暴力団の若頭的な男。
映画冒頭から暴力団の男(ソ・ジソブ)は人を殺し、俳優の男(カン・ジファン)は理由はあるにせよ殺陣の相手役に怪我を負わせてしまう「暴力」から始ります。
そして最期も暴力で終わる。

反発しあっていた二人の男ですが、次第にお互い影響を受け、距離は近付くものの最期のシーンでその希望は粉々に砕け散ります。
俳優役であるカン・ジファンの、ヤクザの男(ソ・ジソブ)を見る悲痛な表情が印象的です。そしてそんな俳優に自分の姿を刻み付けたソ・ジソブの諦観の眼。
そういう生き方しかヤクザの男は出来ないから、仕方ない哀しさがあります。
しかし不思議とこの映画には爽やかさがあって、エンターティメントと暴力描写のバランスがよく、見やすいと思います。


対照的な二人の俳優も素敵でした。
特に最初に目を引いたのが、ヤクザ役のソ・ジソブ。
基本的に韓国俳優は高身長のスタイル良しな人が多いので今さら私なんかが言うのもアレですが、元スイマーらしいスタイルの良さ、指先の綺麗さ(ヤクザなのにね・・・)三白眼な目など独特な色気があります。
(ちょっと個性的な顔立ちだと思う・・・ソン・ガンホと新井浩文を合わせてイケメンにした様な・・・)
そんな裏街道しか歩けないヤクザ者の衣装は基本的に黒。

そしてちょっと損な役回りに見える俳優役のカン・ジファン。
暴れ者の割には、実は常識的な部分を持っていて小市民的な性格。
クールで何を考えているのか分からない、謎めいたヤクザ役のソ・ジソブに比べるとちょっと損な感じにも見えますが、人間味がある役で惹き付けられます。特に後半。
あんだけプライドが高かったのに、情けない程に泣くシーンが印象的。
パフェ食べてるのも可愛かった(笑)
ルックスもやはり韓国俳優らしく高身長でカッコいいですしね。
汚れた道なんて歩いた事のない、スター俳優の衣装は基本的に白。
黒と白と対照的な衣装の二人は合わせ鏡の様でもあります。

この監督の作品は「義兄弟」も以前に観てたのですが、とてもエンタメ性が高く、かつ作品を韓国外にも輸出しようとする視点をとても感じます。
かなり見やすい作品を作る人なので、次作も楽しみです。

| 映画*A | 20:49 | comments(0) | - |
命ある限り/JAB TAK HAI JAAN 2012インド
命ある限り/JAB TAK HAI JAAN 2012インド
シャー・ルク・カーン
カトリーナ・カイフ
アヌシュカ・シャルマ

音楽: A・R・ラフマーン
撮影:アニル・メーヘター
監督:ヤシュ・チョープラー


ロンドンの荘厳な教会で運命的に出逢ったストリートミュージシャンのサマルと裕福な実業家の娘ミラ。
しかしミラには父親が決めた婚約者がいた。それでも想いを確かめ合う2人だが、ある日、サマルが交通事故で意識不明に。
ミラは愛するサマルの命を救うため、神さまに永遠にサマルとは会わないという誓いを立ててしまう……。
(ポリウッド4公式サイトより)





「オーム・シャンテイ・オーム」でのポリウッド体験が楽しかった&インドのスーパースター、シャー・ルク・カーン(通称シャー様:私呼び)目当てで観ました。

大河ラブメロマンスですね。
神への信仰、それ故に結ばれない男女、記憶喪失に交通事故の連続とか色々ツッコミ所はありますが、そんな事、些細な事じゃない!と思わせるパ作り手の映画製作へのパワーと愛が溢れております。
これがポリウッド映画の魅力・・・なんでしょうか。


とにかくしょっぱなから、緩やかに厳かにフルスロットル。
無愛想な軍人シャー様が渋く登場し、命なんていらないぜ、とばかりに装備無しでクールに爆弾処理。
アーミーファッションに髭、サングラスがカッコいい!(笑)
しかしキュートなシャー様が好きだから、このままブアイソウで無表情だったらどうしよう、と心配。
しかしそこは後々、いつもの(シャー様映画をまだ2本しか観てないからよく分からないけど)陽気でキュートなシャー様が登場するのでファン的には1粒で2度美味しいのではないでしょうか。


そして映画は、シャー様が延々と荒野をバイクで飛ばしてる映像で5分費やします。
色んな角度でマルボロ広告の様なカッコイイ、シャー様PVっぽい映像。
シャー様も映像もカッコいいけど・・・長い(笑)
基本的にもうこの映画自体が歌以外のシーンでもPVの様に映像が凝ってるんですけど。
でもその凝り方がサービス精神から来てるから厭にならない、けどそれはシャー様贔屓で観てるからかも(笑)

そんなこんなでカッコいい軍人シャー様がカッコよく休憩していると、唐突に湖の岩から、水着のセクシー美女が飛び込みます。
・・・えーと、まず、湖の中に浮かんだ小岩に登る時点で、この美女は泳がないと岩へ辿り着けない。
なのに何故溺れるのかがよくわからない(笑)
アヌシュカ・シャルマ嬢の健康的セクシーさも相まって、この映像がまた何かのCMみたいな綺麗な映像なんですけどね。

そしてそして話は無愛想軍人シャー様の過去に遡り、ロンドン時代の哀しい悲恋パートへと・・・
舞台はイギリス(ロンドン)に差し変わりますが、まぁこのイギリス映像もPVの様に力入ってます。
疑問も挟み込む余地もなく、次から次へと舞台が脈絡なく変わり、ツッコミ所はいっぱいあります。

背後で電車が走ってるのに、ファッショナブルに裸で愛を囁きます。


世界はふたりだけの世界。この後の展開がちょっと笑えますが、そこも愛嬌。



でも憎めないんですよ、観客を喜ばせようとするエンターティメント魂と映画への愛が溢れてるから。

監督はこの作品が遺作となった81歳の方ですが、感覚は若いなーと感じました。
映画へのパッションも!
職人的な技巧と瑞々しい感性を感じました。


カトリーナ・カイフ嬢、ダンスが非常に上手い。


ヒロイン二人の姿も対照的で面白いです。
互いに愛し合いながらもシャー様と離ればなれになるカトリーナ・カイフ嬢。
インド人ながらもイギリス育ちで、お金持ちのお嬢様。
婚約者とのお披露目パーティーで、一人やさぐれて路地裏で煙草を吸ってる部分と、自分を男手一つで育ててくれた父親へ逆らえない古風さがあります。
古風と言っても、父親の会社で仕事をするキャリアウーマンではあるので、現代的な女性ではあります。
常に立派な父親に相応しい娘として頑張ってきた彼女は、シャー様によって押さえ付けていた自分を解放し始めます。
しかし、教会へ通い神様へ「取引」をする事で自我を保ってきた部分が彼女の一番の弱い所・・・な気がします。
日本人の私には、海外の人の信仰心と言うものがよく理解できませんが・・・
ましてやインド人となるとどうなんでしょう。
イギリス育ちなので、ヒンドゥ教ではなくキリスト教ですし。(キリスト教だったと思うけれど、間違えてたらスイマセン)
この辺の感覚はちょっとよくわからないんですが・・・
ただ度の過ぎた信仰心は彼女の自我の弱さかな、と思いました。
※宗教のお祈りは何かと交換に祈りを捧げるのかその辺もよく分からなかった。
なので、そんな彼女が最期に取った選択がメロドラマとして効いてきます。


もう1人のヒロインが、超現代っ子なアヌシュカ・シャルマ嬢。
自分が一番!底抜けに陽気で冷たくされてもまったくめげない、愛が冷めたら男の子なんてポイ!と言う威勢のいい女の子。
しっとり美女のカトリーナ・カイフ嬢と違い、ファッションも言動もカジュアルで健康的なセクシーさを振りまいてくれます。
役名は「アキラ」。
監督が敬愛する黒澤明から取ったらしく、日本人的には嬉しいですね。

基本的には二人とも現代的な女性だと思います。
でも現代的なお話でありながら、信仰心とか古風な因習が絡むバランスが良かったなと思います。


なんだかんだツッコミ入れても泣かされます。
一人の人を、例え叶わなくても愛し続けると言うのがこの映画のテーマなような気がします。
まさに大河メロドラマ。
こういう感覚は西洋的と言うよりも東洋的で、アジア映画ならではの味だと思います。

「オームシャンテイ〜」の音楽と踊りのシーンはキャンプ感覚溢れていて、インド映画ってこういう感覚なのかなと勝手に思ってましたが、
やはり監督が違うと音楽と踊りのシーンもだいぶ雰囲気が異なります。
「命ある限り」の音楽担当は「スラムドッグ$ミリオネア」でアカデミー作曲賞を受賞したA・R・ラフマーンで、キャンプ感覚は無いです。
しかしどの曲も聞きやすく、大河ラブロマンスに相応しい壮大な曲から耳に残るキャッチーなメロディと音楽は良かったです。


| 映画*A | 20:11 | comments(0) | - |
偽りなき者/Jagten 2012デンマーク
偽りなき者/Jagten 2012デンマーク
マッツ・ミケルセン
トマス・ボー・ラーセン
アニカ・ビタコプ
ラセ・フォーゲルストラムマ
スーセ・ウォルド

監督: トマス・ヴィンターベア


デンマーク、田舎町の11月。
離婚したばかりで、愛息マルクスに会うのもままならないルーカスだったが、今年も仲間たちと恒例の狩りで大いに盛り上がった。
慣れない独り暮らしの日々も親友テオ一家をはじめ友人たちが支えになってくれるし、勤め先の幼稚園では子どもたちに慕われている。
ところが、ある日、テオの娘クララが園長に口走った作り話が大きな波紋を広げ、ルーカスは変質者として追い詰められてゆく…。(goo映画より)





評判になってるだけあって面白いと言うと語弊がありますが、見応えのある映画だと思いました。
北欧映画らしい、ひんやりとした空気感ある映像は美しいです。
全く無駄のあるシーンはありません。全てが何かに繋がっています。
人物のクローズアップを多用しており、スクリーンに映し出される顔や表情に重みがあり、効果的です。
特にクララ役の小さい女の子。
演技なのか地なのかわからなくてスゴいなと思いました。おそるべし小さな女優です。
そして受難にさらされる「北欧の至宝」と呼ばれるマッツ・ミケルセンの怒りを静かに飲み込み、尊厳をかけて闘う演技。
「北欧の至宝」と呼ばれるのは伊達じゃないと思わされます。







!結末には触れてませんが、ややネタバレ的な部分があります。!

内容に関してちょっと考えがまとまらないのですが、感じた部分を挙げてみようと思います。
まず公式サイトを見ると、監督は「ネット社会による噂の伝達」「それに伴い魔女狩り、村八分」」などをこの映画を作る際に、テーマにしたみたいです。
しかし映画はストレートにネットでどうのと言った内容ではないですし、ネットやPCの欠片も出てきません。
どちらかと言えば、小さな村(町?)で起こったさざ波とその結果。
住人たちの静かな狂気を描いております。
狂気と言っても、割とどこにでもありそうな、起きてる事だと思いますが。


話の概要は知っていたので、恐怖にドキドキしながら観に行ったのですが(悪く無い主人公が迫害される映画を見るのはツライ)映画のオープニングは意外な程明るく陽気でアレ?となりました。
しかしこの明るさに、後々の展開として人間の本質が出てくるのが対比的。


英語タイトルは「THE HUNT」狩猟。
タイトル通りに、主人公ルーカスは村の狩猟会に所属しております。
この狩猟会はこの村で、成人した男になった儀式の一つとして取り入れられ、後々男性だけのグループとして週末に狩猟をしていたり、集まったりしております。
外国と言えば男女混合イメージが強いので(笑)男だけと言うのが意外です。
そして、劇中でルーカスは鹿を狩猟しますが、いつの間にかあらぬ噂のせいで村の人々から「狩られる」側になっているのが恐ろしいなと。


狩られる理由として、「幼稚園の先生をしてたルーカスが、園児の女の子に性的虐待をした」と言うのが理由となります。
もちろんこれは少女の嘘・・・と言うか子どもじみた感情の機微から発された厄介極まりない嘘なんですけど。

何故テーマである「魔女狩り」の切っ掛けとして、この題材を選んだのかなとちょっと思ったのですが、幼児への性的虐待って同情の余地が全くない、つまりこんな事をする奴には自分たち普通の人間が何をしてやってもいいと思わせる犯罪だからじゃないかな、と思いました。あと物的証拠が少ないので真偽が分かりづらいので、黒か白か判別が難しい。
もちろん観てる側はルーカスがやってないのは知っているし、劇中でもかなり人格者として描かれているのでそんな事をする人間ではないのですが、確かめる手段が少ない。


その「魔女狩り/村八分」の下地はオープニングシーンから既に表出されていて、まずルーカスの職業。
やはりデンマークでも男で幼稚園の先生と言うのは異色と言うか、男らしくない仕事、男の癖に…と言う印象を持たれているのがなんとなく伝わります。
(実際、男性の幼稚園教師が複数の園児に性的虐待をした事件があるので)
そしてルーカスに心を寄せる同僚の女性も、どうやら外国人らしく彼女も女性だらけの職場の中でどこか区別されている存在。
意識はしてないんだろうけど無意識にそういう空気は感じてそうだし、だからこそ同じ異質な存在であるルーカスの優しさに惹かれたのかなと。
そういう描写から、この村があまり開かれていないものを感じさせます。

そして、被害者とされる少女クララ。
この子はルーカスの親友であるテオの娘ですが、両親からぞんざいな扱いを受けているのが冒頭のシーンで描かれていて、家の中に居場所がない感じがします。
弱い子どもの言葉によって「なんとなく異質」な男が狩られる側に仕立てられていく姿は、二人の立場は正反対に置かれても近い場所にいる錯覚を起させます。
そういう無意識下の負の感情が火の様に燃え広がった時に、主人公の周囲がどうなるのか、見えきます。

私はこういう人がいたら自分はどう振る舞えるのかな、と思って観てました。
観た人が自分を省りみさせる力がこの映画にはあります。


ラストの結末は、平穏を取り戻したかに見えたからこそ人間の怖さを感じさせます。
そう言えばこの映画はクリスマス映画でもあるのですね・・・
「ワンナイトインモンコック」と暗黒クリスマス映画カテゴリーに入れておこう。



| 映画*A | 21:29 | comments(0) | - |
早稲田松竹 エリック・ロメール特集:緑の光線/満月の夜/飛行士の妻/友だちの恋人
満月の夜/Les nuits de la pleine lune 1984年 フランス
パスカル・オジェ
チェキー・カリョ
ファブリス・ルキーニ
クリスチャン・ヴァディム
ラズロ・サボ

監督・脚本 エリック・ロメール


緑の光線/Le Rayon Vert 1986年 フランス
マリー・リヴィエール
リサ・エレディア
ヴァンサン・ゴーティエ
ベアトリス・ロマン

監督・脚本 エリック・ロメール



飛行士の妻/La femme de l'aviateur 1980年 フランス
フィリップ・マルロー
マリー・リヴィエール
アンヌ=ロール・ムーリー
マチュー・カリエール
ロゼット
ファブリス・ルキーニ

監督・脚本 エリック・ロメール



友だちの恋人/L'ami de mon amie 1987年 フランス
エマニュエル・ショーレ
ソフィー・ルノワール
アンヌ=ロール・ムーリー
エリック・ヴィラール
フランソワ=エリック・ジェンドロン

監督・脚本 エリック・ロメール

早稲田松竹 エリック・ロメール特集




twitterから

エリック・ロメールはロリコンな気がする。

「満月の夜」のヒロインもだけど、「緑の光線」のヒロインは確実に心療内科に行った方が
いい。典型的な鬱病。

しかしフランスって個人の国、とか言いながらペア思想が強固すぎて全然個人違う。
恋人いないと変人扱いだし、私がフランスに産まれてたらやはり「緑の光線」のヒロインみ
たいな状態になるな。

あ、そう考えると、ロメール監督は己のロリ趣味を作品に潜ませつつ、こんな社会オカシイ
ねん!とナチュラルオリーブ映像にサラリと盛り込んだ社会派監督…な訳ないか。

「オリーブ」読者はなんか好きそうだよね。
オリーブ見たことないけど。
ラフな映像とか、ヒロイン達のファッションに鞄やインテリアとか可愛いし。
でも美術はガーリーで、ヒロイン達の微細な感情の揺れ動き(と言っていいのかな…)が表現
されつつ、なんか背後に「おっさん」思考感じるわ〜

そんな訳で、少しウザかったり神経衰弱ギリギリななんかよくわからんけど、理解できる部
分もあるヒロインらにちょっと疲れた(´-`).。oO( 

でもファッションは凄い可愛かったなー 
鮮やかな差し色使いとか勉強になります( ´ ▽ ` )ノ 
「緑の光線」のヒロインは菜食主義者で肉食の周囲から変人扱いされてたけど、今現在のヘ
ルシーブーム先取りしてる訳で、当時のパリジェンヌの最先端だったのかしらねぇ。

「緑の光線」とか「友だちの恋人」は新緑や風の音とか良くて、意外とスクリーンで観た方
がいいと実感。

なんかね〜 むふふとかクスッとか、イラッとくるわ〜となりつつ、にやにやうふうふと愉し
かった。

男も女も面倒くさいなぁ、しかも微ロリだし、と文句垂れつつもエリック・ロメールの映画
が好きなのは、ほんわか作風だけど実は冷徹でシニカルな視線を持ちつつも結局もういい
じゃん♡な1周回った人間愛なんじゃないかなーと。


| 映画*A | 20:05 | comments(0) | - |
アルバート氏の人生/Albert Nobbs 2011アイルランド
グレン・クローズ
ミア・ワシコウスカ
アーロン・ジョンソン
ジャネット・マクティア
ブレンダン・グリーソン
ポーリン・コリンズ
ブレンダ・フリッカー
ジョナサン・リース=マイヤーズ

監督:ロドリゴ・ガルシア
製作:グレン・クローズ/ボニー・カーティス/ジュリー・リン/アラン・モロニー
原作:ジョージ・ムーア『The Singular Life of Albert Nobbs』
主題歌:シネイド・オコナー



twitterから/ネタバレあり


この映画の中には主に4種類の女性が出てくる。主人公のアルバート氏。 
ペンキ塗り、ガメつい女主人、若く奔放で愛らしいメイド。
その対比が興味深い。そして玉虫色のセクシャリティ。


アルバート氏のセクシャリティは?と考えるのが無駄な気がするし、人間、本当は愛と言う事に関しては、そんなに厳密な区分なんてないんじゃないかしら。
 そして悲しい事に、アルバート氏はあらゆる意味での多元的な愛を知らない。

アルバート氏には友だちもいないし、秘密のせいで作る事もしないし、考えた事もない。
だからあらゆる部分を吹っ飛ばしてミア嬢と結婚する妄想をしてしまう。
 全くわかってないのである。

女性が自立して生きる事が許されなかった時代、仕方なく男性として生きざるを得なかった女性の話と言うとドラマティックそうだけど、そこを避けてるのはいいと思う。
そっけない最期も。
しかしアーロン・ジョンソン演じる男はクソ野郎ねぇ・・・

飲んだくれの父親みたいになりたくない、と言って結局同じ事してる本物の男であるアーロン・ジョンソンと、男を演じ、愛する妻を持つペンキ塗りは男と言う立場に慣れてしまわない様に暴力亭主の元旦那の服を着て戒めている。

衣装、美術は目の保養。 
ミア嬢のメイド服とか可愛い。あとホテルの美術や食器類も素敵。
| 映画*A | 19:58 | comments(0) | - |
エージェント・マロリー/Haywire 米2012
エージェント・マロリー/Haywire 米2012
ジーナ・カラーノ
マイケル・ファスベンダー
ユアン・マクレガー
ビル・パクストン
チャニング・テイタム
マチュー・カソヴィッツ
マイケル・アンガラノ
アントニオ・バンデラス
マイケル・ダグラス  

監督:スティーブン・ソダーバーグ


試写にて鑑賞。
監督は女スパイとか女ボンドを狙ったんだろうね。
それっぽい音楽が盛り上げてくれます。
そしてそうそうたる色んなタイプの男優陣が華を添えてくれてますw 
ボンドガールならぬボンドメンズな扱い。
数々の色男たち(ファス、ユアン、ティタム)が屈強な美女にブチのめされる姿が楽しめますw
そんな上記3名の色男の他にも渋キャストとして久々に見たビル・パクストンにときめき(ヒロインの父親役)やっぱり被虐系なファスに笑い(あの時のあの顔…w)
美味しい所取りチャニング・ティタムはやっぱ監督のお気に入りかと頷く。
バンちゃんは通常運行ですね。
ヒロインで主役のジーナ・カラーノは本物の格闘家らしいんですが、撮影とかアクションとかもっと彼女を魅せてくれる演出や撮影してほしかったな。
ドニー・イェンの「導火線」みたいに。
彼女の身体能力は素晴らしいと思うんで、そこが勿体ないなーと思いました。
| 映画*A | 18:50 | comments(0) | - |
【映画感想】男嫌い
男嫌い 1964東宝
淡路恵子
越路吹雪
岸田今日子
坂本九
横山道代
中尾ミエ
神山繁
森雅之
青島幸男
左卜全
峰岸徹
内田裕也
監督:木下亮
えーんえーんと泣く男の子とふん!と平然としてる女の子に黒猫と言うオープニングから怪作。
どうやらTVドラマの映画版らしく、ミニマリズムなセットとか確かに映画と言うより当時のTVドラマっぽくて、そこがこの映画の雰囲気を出している。
いきなりミュージカル仕立てになったり、衣装も素敵でバカバカしくてそしてシュールで面白かった。
ブラックな笑いにエスプリが効いてきて、なんかフランソワ・オゾンの映画を思い出した。
衣装も華やかで、画面の色彩感覚も斬新でおしゃれだな、と思った。
それも単におしゃれなだけでない、ブラックでシュールな内容だから引き立っている。
若い頃の岸田今日子は私が知った頃よりも普通の美女だった(笑)
こういう映画観ると元気になる。
若い頃の中尾ミエがアブちゃんそっくりで笑っちゃった。
| 映画*A | 19:44 | comments(0) | - |
【映画感想】いますぐ抱きしめたい/1988香港 旺角卡門 As Tears Go By

いますぐ抱きしめたい 1988香港 旺角卡門 As Tears Go By

劉徳華/アンディ・ラウ

張曼玉/マギー・チャン

張学友/ジャッキー・チュン

アレックス・マン

撮影:アンドリュー・ラウ/劉偉強

監督・脚本:王家衛/ウォン・カーウァイ

キャスト全員若ッ!!!!!

マギーもアンディーもみんなほっぺがぷくぷくしてて可愛い!

ストーリー的にはホント、恋愛部分に関してはベタな少女漫画っぽいんだけど、香港特有の亜熱帯気候な湿気っぽい映像とかでなんかいい気分になっちゃう。

そしてやっぱりウォン・カーウァイは全然ブレない。

相手を想っていても、すれ違ってしまう。

未来よりも「今、この瞬間」でしか生きられないアンディの役は「欲望の翼」のヨディにも繋がるし、「楽園の瑕」も思い出す。

兄貴分アンディが絶対、弟分のジャッキー・チュンを見捨てない所とか、一生懸命諭そうとしたり、英雄になりたい、と言うジャッキー・チュンとか黒社会物としてベタだけど切ないねぇ。

猫に酒飲ませて苛めてるチンピラをアンディが襲撃するシーン、面白いショットだなーと思ったらカーウァイが結構考えて撮影したみたいで、そういう工夫が出てるし、あのシーンのアンディの目は凄みがあって、惹き付けられて、好む好まないにしてもカメラに愛されるスターとはこういうモノなんだなーと思った。

マギーにしてもアンディも色んな表情が観れてアイドル映画としても楽しく観れる。

ケミカルウォッシュジーンズとか80年代ファッション変だけど。

ランニングシャッに短パンとかブリーフ一丁でベッドに横たわってたりと、ヒロイン、マギーよりも露出多いんですけど…w

ジャッキーの弟分役の人(マコーレ・カルキン似。多分ハーフ)は「野獣達の掟/人民英雄」でもトニー・レオンの弟分を演じていて、弟分俳優なんでしょうか。

| 映画*A | 18:06 | comments(0) | - |
【映画感想】アルゴ
アルゴ 2012Argo
ベン・アフレック
アラン・アーキン
ブライアン・クランストン
クレア・デュヴァル
ジョン・グッドマン
マイケル・パークス
テイラー・シリング
カイル・チャンドラー
テイト・ドノヴァン
撮影:ロドリゴ・プリエト
製作:ジョージ・クルーニー/グラント・ヘスロヴ/ベン・アフレック
監督:ベン・アフレック
映画観た!って満足感。
画質も舞台に合わせた70年代風にざらついてたり、人物たちのメイクや衣裳もあの時代っぽい。
しかしベン・アフレックってこんなにイイ男だっけ?と初登場時ビックリした(笑)
多分、顎の長さと顔の長さが前髪とヒゲで隠されたんだな(笑) 
少年の様な目にキュン(笑)
人によってサスペンス映画とかジャンル分けがありそうだけど、私はアルゴは映画愛映画だと思った。
フェイクなセルロイドの工場でフェイクの作戦で人質を奪還、イラン兵が絵コンテイラストに目を輝かせるシーンとか、映画は国境や立場を越えて人の心を動かす力があるんだな、と感じる。
あのラスト絵コンテの悪者みたいな醜いエイリアンが正義の味方らによって倒される絵コンテは、イラン兵も望んでる姿を想像させたんじゃないだろうか。そういう意味で「夢」とか「空想/イマジネーション」は誰の胸にもあって大事なんだよ、と思う。
ジョン・グッドマンみたいな人が出てるけど、死んだんじゃ?と思ったらジョン・グッドマンだった(笑)ジョン・キャンディと勘違いしてた。
クレア・デュバル登場はゴス娘好きとしては嬉しかったな(つか他の人質のキャストがわからない、と言うのもあるけど)地味なキャストなんだけど、そこも70年代っぽくてよい。
しかしベン・アフレックの監督作品は全部見たけど、どれもハズレがない所か水準以上を保ってると言うのが普通に職人技すぎてスゴい。
「パール・ハーバー」の時は予想もつかなかった(笑)
ただ私は1作目の「ゴーンベイビー〜」が一番好きかな。地味だけど…他2作は綺麗にまとまり過ぎちゃってる気がする。
| 映画*A | 17:57 | comments(0) | - |