CALENDAR
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< March 2024 >>
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
狩人の夜
狩人の夜 (JUGEMレビュー »)
ロバート・ミッチャム
SELECTED ENTRIES
RECENT COMMENTS
RECENT TRACKBACK
CATEGORIES
ARCHIVES
LINKS
PROFILE
OTHERS
SPONSORED LINKS

Ninth

日々観た映画についての記録と備忘録
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
2016年読書記録

◇「霊応ゲーム」 パトリック レドモンド (著), 広瀬 順弘 (翻訳)/ハヤカワ文庫NV
◇「フィッツジェラルド短篇集」スコット フィッツジェラルド (著), 佐伯 泰樹 (翻訳)/岩波文庫
・リッツ・ホテルほどもある超特大のダイヤモンド/The Diamond as Big as the Ritz
・メイ・デイ/May Day
・冬の夢/Winter Dreams
・金持ち階級の青年/Rich Boy
・バビロン再訪/Babylon Revisited
・狂った日曜日/Crazy Sunday
◇「懺悔」ルイ=フェルディナン・セリーヌ (著), 生田耕作 (翻訳)/倒語社
◇「ポー名作集」エドガー・アラン ポー (著), 丸谷 才一 (翻訳)/中公文庫
・モルグ街の殺人
・盗まれた手紙
・マリー・ロジェの謎
・お前が犯人だ
・黄金虫
・スフィンクス
・黒猫
・アシャー館の崩壊
◇「サムライ 評伝 三船敏郎」松田 美智子 (著) /文春文庫
◇「教皇ヒュアキントス ヴァーノン・リー幻想小説集」ヴァーノン・リー (著), 中野善夫 (翻訳)/国書刊行会

・永遠の愛  
・教皇ヒュアキントス 
・婚礼の櫃
・マダム・クラシンスカの伝説 
・ディオネア 
・聖エウダイモンとオレンジの樹 
・人形  
・幻影の恋人 
・悪魔の歌声 
・七懐剣の聖母 
・フランドルのマルシュアス  
・アルベリック王子と蛇女 
・顔のない女神  
・神々と騎士タンホイザー
◇「私の映画の部屋」淀川 長治 /文春文庫/Kindle版

◇「映画千夜一夜」(1988/6)淀川 長治/山田 宏一/蓮實 重彦(著)/中央公論社

◇「映画とは何か」みすず書房/加藤幹郎(著)

◇「映画ジャンル論 ハリウッド快楽のスタイル」平凡社/加藤幹郎(著)

◇「映画 視線のポリティクス―古典的ハリウッド映画の戦い 」加藤 幹郎(著)/筑摩書房

◇「トニオ・クレーゲル ヴェニスに死す」トーマス・マン(著)/高橋義孝(訳)/新潮社文庫

◇「叶えられた祈り」トルーマン・カポーティ(著)/川本 三郎 (訳)/新潮社文庫

◇「ビリー・バッド」ハーマン・メルヴィル (著)/飯野 友幸(訳)/光文社古典新訳文庫

| 本・書籍 | 17:30 | comments(0) | - |
2015年読書記録

2015年読書記録
【映画関連】

◆サーク・オン・サーク/グラス サーク  (著), ジョン ハリデイ (編集) (INFAS BOOKS―STUDIO VOICE‐boid Library (Vol.1))
◆男と男のいる映画/淀川長治(青土社)
◆セルロイド・ロマンティシズム/由良 君美(文遊社)
◆R・W・ファスビンダー―ニュー・ジャーマン・シネマの旗手/ヴォルフガング・リマー :著、丸山 匠:翻訳(欧日協会)
◆映画は頭を解放する/ライナー・ヴェルナー ファスビンダー、明石 政紀:翻訳(勁草書房)
◆決定版!!香港電影通信/「香港電影通信」編集部(プレノンアッシュ)
◆香港電影最後烈火―香港ニュー・シネマのすべて/大和 晶、中田 圭 (シネマハウス)
◆香港映画スター―’40s~’90s:別冊太陽(平凡社)
◆kihachiフォービートのアルチザン―岡本喜八全作品集 (東宝出版社)
◆ハンニバル・レクター博士の記憶の宮殿 /リチャード マクドナルド、関修:翻訳(夏目書房)
◆映画館(ミニシアター)のつくり方映画芸術編集部(ACクリエイト)
◆ミニシアター巡礼/代島 治彦(大月書店)
◆吉祥寺があぶない ラスト・バウス あるミニシアターの終焉―新潮45eBooklet/樋口 泰人(Kindle版)
◆香港への道 中川信夫からブルース・リーへ 西本正/山田宏一・山根貞男(筑摩書房)
◆夜想 18  フィルム=オブセッション(ペヨトル工房)
◆夜想 24 プライヴェート・フィルム(ペヨトル工房)
◆銀星倶楽部 17 クィーア・フィルム(ペヨトル工房)

【小説/国内】
◆恋人たちの森・贅沢貧乏 森茉莉全集 第2巻/森茉莉(筑摩書房)
◆黒薔薇(くろしょうび)/吉屋信子(河出書房新社)
◆脊梁山脈/乙川優三郎(新潮社)
◆檸檬夫人/団鬼六(新潮文庫)
 
【小説/海外】
◆ダロウェイ夫人/ヴァージニア・ウルフ(光文社古典新訳文庫)
◆孤独な天使たち/ニコロ・アンマニーティ(河出書房新社)
◆黄金の声の少女 /ジャン=ジャック・シュル(新潮クレスト・ブックス)
◆氷/アンナ・カヴァン(サンリオSF文庫)
◆新車の中の女/セバスチアン・ジャプリゾ(創元推理文庫)
◆ムーミン谷の彗星(講談社青い鳥文庫)/トーベ/ヤンソン:著、下村 隆一:翻訳(講談社)
◆都市は何によってできているのか :新しい韓国の文学/パク・ソンウォン:著、谷郁夫・金承福:編集(クオン)
◆菜食主義者:新しい韓国の文学/ハン・ガン:著、川口恵子:編集、きむ ふな:翻訳(クオン)
◆レッド・ドラゴン〈上〉/トマス・ハリス (早川書房)
◆レッド・ドラゴン〈下〉/トマス・ハリス (早川書房)
◆ハンニバル〈上〉/トマス・ハリス、小倉多加志:翻訳 (新潮文庫)
◆ハンニバル〈下〉/トマス・ハリス (新潮文庫)
◆東方綺譚/マルグリット・ユルスナール (著), 多田 智満子 (翻訳) (白水社) 
◆美しさが僕をさげすむ:新しい韓国の文学/ウン ヒギョン (著), 呉 永雅 (原著, 翻訳)(クオン)
◆ビギナーズ (村上春樹翻訳ライブラリー) /  レイモンド・カーヴァー、村上春樹 (翻訳)
◆歩道橋の魔術師/呉明益  (白水社 エクス・リブリス) 天野 健太郎 (翻訳) 
◆いま見てはいけない(デュ・モーリア傑作集)/ダフネ・デュ・モーリア (創元推理文庫) 務台 夏子 (翻訳)

【美術/デザイン】
◆かわいい江戸絵画/府中市美術館(求龍堂)
◆ブックデザイン ミルキィ流/ミルキィ・イソベ
◆しかけのあるブックデザイン/グラフィック社編集部 (編集)
◆アート オブ ブルガリ 130年にわたるイタリアの美の至宝

【ノンフィクション・社会】
◆羊の歌―わが回想/加藤 周一 (岩波新書 青版 689)
◆かくしてバンドは鳴りやまず/井田 真木子(リトルモア)
◆FBI心理分析官 異常殺人者たちの素顔に迫る衝撃の手記/ロバート・K・レスラー&トム・ジャットンマン 相原真理子:訳(ハヤカワ文庫)
◆火星の人類学者―脳神経科医と7人の奇妙な患者/オリヴァー サックス  (著)吉田 利子 (翻訳) (ハヤカワ文庫NF)

【エッセイ・随筆】
◆須賀敦子全集 第1巻 /須賀敦子(河出書房新社)
◆私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな/ジェーン・スー(ポプラ社)
◆ブック・イン・ピンク―おしゃれ古本ガイド/山崎まどか(晶文社)
◆尼のような子 単行本/少年アヤ(祥伝社)
◆台湾の歓び/四方田犬彦(岩波書店)
◆随想/蓮實重彦(新潮社)
◆大好きな韓国/四方田犬彦(ポプラ社)

【趣味】
◆花あわせノート/井出綾
◆自家製レシピ 秋冬編/暮らしの手帖別館
◆緑のアイデア/石原和幸

【実用書】
◆クチコミの技術 広告に頼らない共感型マーケティング/コグレマサト&いしたにまさき
◆情報ゼロ円。雑誌はブランディングメディアである/吉良俊彦
◆調べる技術・書く技術/野村進(講談社現代新書)
◆インタビューの教科書/原 正紀


【マンガ/Comics】
◆囀る鳥は羽ばたかない(1〜2)/ヨネダコウ(大洋図書)
◆パースペクティブキッド/ひさうちみちお Kindle 版


【雑誌】
美術手帖 ボーイズラブ特集(美術出版社)
JUNE 3号 1976年発行
 

| 本・書籍 | 14:08 | comments(0) | - |
シンデレラの罠【新訳版】/セバスチャン・ジャプリゾ

◆内容
 わたし、ミ(ミシェル)は、火事で大火傷を負い、顔を焼かれ皮膚移植をし一命をとりとめたが、一緒にいたド(ドムニカ)は焼死。
火事の真相を知るのはわたしだけだというのに、記憶を失ってしまっている。
わたしは本当に皆の言うように、大金持ちの伯母から遺産を相続するというミなのだろうか? 
死んだ娘がミで、わたしはドなのではないか? わたしは、探偵で犯人で被害者で証人なのだ。(東京創元社から)



フランスらしいツイストと皮肉たっぷりなミステリ。
先日みた「刑事ベラミー」とかああ言う系だと思う。
「蜘蛛の微笑」(映画は「私が、生きる肌」)をちょっと思い出しました。
なんて言うか、整形とか人体改造ってフェチっぽい意味で好きです。
なんか好きだなーと思えば、原作者は私の好きな映画「殺意の夏」の脚本と原作も担当していて納得。
男性ですけど、女性の心理描写が上手いと言うか、文章からフェミニンな雰囲気が濃厚です。


トリックとか推理はあまり関係なく、記憶喪失の「わたし」が一体誰なのか判別としない、時系列も飛び飛びな文体と雰囲気を楽しむ小説だと思います。

かつて遊んでいた3人の少女、「ミ」「ド」「ラ」。
お金持ちのミドラおばさまから愛された美しいブルネットの少女「ミ」
雑誌のピンナップを飾り、自由奔放で20歳そこそこで世界の全てを手に入れているかの様な「ミ」と、「ミ」に羨望の眼差しを向ける銀行に勤める地味な娘「ド」。
そんな「ミ」が恐れる、かつてミドラおばさまの近くにいたと言う、ブロンドの女、ジャンヌ。

この設定だけでドキドキします。
ネタバレになるからアレですけど、「ラ」の部分に関しては活かし切れてない部分があって勿体ないんですが、読み手の妄想をかき立てられます。

そう言えば、ビックリする程に主な登場人物が女性しか出てきません。
なので女性特有(と言うか、20歳の娘が主役なので少女と言った方がいい)の感情の揺らめきがポイントとなります。あと、かつて少女だった女たち。
同性愛的な感情と愛憎のもつれが発端みたいな話なので。

なので万人にはお薦めしかねます。
ツボやポイントが合えば、多分好きだと思います。
少女趣味と言われようと、私は好きです。
最期の2pの皮肉っぷりに身を捩りたくなる。








結末に少し、触れてます。

『シンデレラの罠』が一体何なのか。
それが読者に提示された所で、「わたし」の今までのあらゆる羨望と懊悩が昇華され、諦観の念に身を捩らされます・・・



| 本・書籍 | 23:16 | comments(0) | - |
2012年、読んだ本
 あまり読書家な方ではないのですが、お友達から薦められた本など読んだり、今まで読んだ事のない部類の本なども読んだりと今年は色んな種類の本を読んだな、と言う感想です。
小説の部類では、マイブームとして昭和以前の日本の女性作家を読みたい、と言う欲求がありました。
きっかけは成瀬監督の「流れる」。
古い邦画を観た事で、その当時の今よりも生きずらい女性がどんな風に感じて、何を考えたのか、実際の生活などに興味を持ったのがきっかけです。
特に吉屋信子は忘れられた女性作家となりつつあって(一時は嶽本野ばらの著作でブームになりつつも)大変残念な思いがします。
同性愛者であった彼女は当時の日本を生きるのにさらに大変だったと思いますが、そういう思いがふわり、とその著作に現れていて惹かれます。
来年の2013年もこのブームは続きそうです。

 
【小説】














「いちばんここに似合う人」ミランダ・ジュライ
 
「わすれなぐさ」吉屋信子

 
「花物語/上」吉屋信子

 
「返らぬ日 吉屋信子少女小説集」吉屋信子

 
「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ(新訳)」ジョン・ル・カレ

 
「台所のおと」幸田文

 
「恋人たちの森・贅沢貧乏 森茉莉全集 第2巻」森茉莉

 
「ペンギンの憂鬱」アンドレイ・クルコフ

 
「千年の祈り」イーユン・リー

 
【実用書】
「20歳のときに知っておきたかっ​たこと/スタンフォード大学集中講義」ティナ・シーリグ

 
「フリー〈無料〉からお金を生み​だす新戦略」クリス・アンダーソン

 
「超簡単 お金の運用術」山崎 元

 
「温め美人プログラム」石原結實

 
「はじめての認知療法」大野 裕

 
「ヨーガの世界」キャシー フィリプス

 
「アメリカの高校生が読んでいる資産運用の教科書」山岡 道男、淺野 忠克

 
【エッセイ】
「にんげんのおへそ」高峰秀子

 
【詩集】
「寺山修司少女詩集」寺山修司「ポケットに名言を」寺山修司

 
「両手いっぱいの言葉―413のアフォリズム」寺山修司
| 本・書籍 | 18:54 | comments(0) | - |
「一九三四年冬−乱歩」久世光彦
 ■Story
昭和九年冬、江戸川乱歩はスランプに陥り、麻布の「張ホテル」に身を隠した。時に乱歩四十歳。滞在中の探偵小説マニアの人妻や、謎めいた美貌の中国人青年に心乱されながらも、乱歩はこの世のものとは思えぬエロティシズムにあふれた短編「梔子姫」を書き始めた―。乱歩以上に乱歩らしく濃密で妖しい作中作を織り込み、昭和初期の時代の匂いをリアルに描いた山本周五郎賞受賞作。










実は1年前から漫画ばっか読むようになってしまい、すっかり活字離れしていた私。 
1ページ開いた時点でびっちりと並んだ文字もじ文字もじ!!!の量にたじろぐ私。(最近の本にありがちな改行、行間の空白が殆どない!) 
しかも文章もなんか難しい、と言うか活字離れしすぎて文章読解力や集中力がすっかり落ちていただけなんですけど。 
っつーかこの話の乱歩じゃないけど、歳をとる毎に俗物になっているなぁ…と自覚し、しょげてた訳ですが(でもそれって本当に自分ではどうにもならないのよ、あの熱意はどこへ?とかどーしょーもない事にとらわれたり、今まで楽しかったのが面白く感じられなくなっちゃったりと…自分ではどーしょーも無い事なんですよ)昔感じてたあの感覚がふつふつと思い出されましたよ。この本を読んで。 
その感覚がまだまだ残っていた自分が嬉しくもあり、懐かしくもありそして幸せでした。 



まず主人公として描かれる江戸川乱歩。 
小学生の時好きだったなぁ。 
(ちなみに小学生の時の私の理想の男性はルパンだった。もちろん3世じゃないモーリス・ルブランの方。こっからすでにヤバい傾向だったんだなぁ…) 
私が好きなのはやっぱり、な(笑)「孤島の鬼」かな。 
探偵小説、と言うより1本の小説として好き。 
あんまトリック、とかそーゆーのは興味ないミステリ好きでしたし。(どちかと言えば猟奇殺人フリークだから) 
ただ好きな割には小林少年が出てくるのばっか何故か読んでたから(小学生だからね)彼の代表作だと思われる「芋虫」「陰獣」「挿絵と旅する男」「パノラマ島奇談」あたりは読んだ事…多分無いな。 
だからこの本を読んだ時、あー読みたいなーと非常に思った。 
あのオドロオドロしたエログロ世界が今の自分に受け入れられるかわかんないけど。 
(嫌悪を感じるとかじゃなくて、あんまこーゆーのやりすぎると読み手ってひいちゃったりするじゃないですか。作者一人が悦に入り過ぎちゃうと。そういう意味で。) 

それしたってこの本は本当に面白い。 
乱歩が好きな方はもちろん楽しめると思うけど、他にもその当時の作家達の名前が出てきてその人たちに対する乱歩の感想や意見があって二重構造的に楽しい(その作家たちを知ってればさらに楽しいというオマケつき) 
そして探偵小説と言えばペダントリー趣味も非常に重要だと思うのですが、それも存分に盛り込まれニヤニヤさせられます。やっぱり探偵小説はペダントリー趣味が無いとね! 
私はこーゆー遊び的なのが非常に好きなんです。何でと聴かれても困るけど… 
そしてそして何よりも大切なオマージュ精神!!! 
江戸川乱歩に対するオマージュ。 
探偵小説に対するオマージュ。 
オマージュとはその対象への愛がなくっちゃできないモンですからね。 
かつて(非常に偏った)探偵小説を愛した身としては懐かしさと愛しさが溢れた… 

この本は「耽美」的なんだけど、ただ耽美なだけじゃなくユーモアがある所もいい所だと思います。 
作家、乱歩の滑稽なほどの普通人っぷり。小心者っぷりが笑えて「耽美」と言われると腰がひけたり鼻で笑うような人にも読みやすいんじゃないでしょうか。 
ただこの耽美と滑稽さの盛り込ませ方が非常に絶妙な塩梅。 
上手いなーと唸らされます(コレが失敗するとどうしょうもない) 


乱歩の美青年への傾斜の描写はニタニタしながら読みました(笑) 
中国の美青年、っつーのがなんからしくていい。 
乱歩のモノローグで「美しい女は当たり前だけど、美しい男は貴重だ」みたいなモノローグがあって(ウロ覚え)それは非常に頷ける。 
そうなんだよそうなんだよ、と私も呟く(笑) 

で、ラストへ近付くへつれて乱歩の作家としての発熱する様が… 
グイグイと引き込まれ、穏やかな終わりへと結ばれるわけですね。 
読了してホゥと余韻へ、不思議な感覚を覚えました。 
まさに 

うつし世はゆめ 
よるのゆめこそまこと 

これです。 


しかし難癖をつけるなら、解説は井上ひさしじゃ無い人にして欲しかったな。 
私、解説読むの好きなんだけど余りのつまらなさ(たった5〜6ページだけど)に殆ど読んでない。なんか井上ひさしとこの2人の組み合わせ(江戸川乱歩、久世光彦)が異様に合わないよ 
| 本・書籍 | 16:10 | comments(0) | - |
ゴースト・ワールド
ゴーストワールド ― GHOST WORLD 日本語版
ゴーストワールド ― GHOST WORLD 日本語版


映画「ゴースト・ワールド」の原作。
最初にこっちを見て、それから映画を見ました。
映画も良かったけど、原作もいい。
主人公二人がかつての自分と、今はもうつきあいのなくなってしまった(今はどこで何をしているのか)友人とのやりとりに似ていてなんだか不思議な感覚になる。
何をするでもなく、飲食店でだべって人間観察をしてはグダってた過去を苦い思いで思い出す。見えない未来から不安で他人を攻撃する事でしか自分を保てなかった若過ぎた自分を思い出します。思い出すのはちょっと苦痛だけど。

別に喧嘩した訳でもないけど、あんなに一緒にいたのに何故か離ればなれになった友だち。いわゆる新しい出会いと別れってやつなのでしょうか。

余りこのマンガの感想にはなってないけど、もや〜〜〜っとした感覚が読み終わった後燻る。でも不快とかそんなんじゃない。
なんだかわかんないけど、何度も読み返してしまう不思議なマンガ。

| 本・書籍 | 22:38 | comments(0) | trackbacks(0) |